履くだけでラグジュアリーが完成! トリッカーズの隠れ名作“チャーチルスリッパ”
英国王室御用達の称号もこの靴があればこそ!
トリッカーズといえば“チャーチルスリッパ”も忘れちゃいけません。そう、元はルームシューズながら、並のスリッポンに飽き足らない洒落者に街履きとして支持されてきた隠れ名作です。
でもカントリーのように頑丈な靴を得意とするトリッカーズがなぜこんな華奢な靴を手掛けるようになったのか、そしてなぜチャーチルなのか、皆さんご存じでしょうか?
そもそもこういうベルベット素材のスリッポンは、貴族がお屋敷内で履く靴として18世紀末頃の英国で誕生したもの。ヴィクトリア女王の夫君、アルバート公が好んで履いたことで、かの国では“ルバートスリッパ”とも呼ばれています。
じつは英国ダンディズムを体現したチャーチル首相もこの手の靴が好きで、自分の納得のいく一足を求めてノーサンプトンの名門トリッカーズにオーダー。
その素晴らしい出来が上流階級の間で評判となったことからやがて定番化し、トリッカーズが英国王室からロイヤルワラントを授かるきっかけにもなったんですね。
と歴史を知れば、この靴が漂わせる高貴な雰囲気の理由もよーくわかったはず。いつもの装いをラグジュアリーかつリラクシーに仕上げる飛び道具として活躍します。
激動の時代の英国を率いた名宰相ウィンストン・チャーチル。稀代の洒落者としても知られる彼のオーダーで、トリッカーズはルームシューズを手掛けるようになったのだ。
■Albert Saxe-Coburg[アルバート公]
熱烈な恋愛の末ヴィクトリア女王と結婚したアルバート公は、もともとドイツ中部にあった公国の王子。彼はベルベット素材のルームシューズを愛し、英国上流階級の間に広めた。
Tricker’s[トリッカーズ]
ROOM SHOES
元が貴族の室内履きならではのノーブルなムードが魅力のシンプルなスリッポン。高級感あるベルベット素材のアッパーにキルティングライニング、トウにワンポイントの刺繍が入るのが基本のスタイルだ。各4万5000円。






ラグジュアリーなハズシが完成
流行りのタッセルローファーやベルジャンシューズ感覚で普段のコーデに合わせて吉。リッチなハズシアイテムとなり、スタイルもぐっと新鮮に仕上がる。ニュータムのシャツ2万4000円。(ホワイト ロッジ)トラディショナル ウェザーウェアのパンツ1万9000円。(トラディショナル ウェザーウェア 青山メンズ店)アーチオプティカルのメガネ3万4000円。(コンティニュエ)
青山店ではより外履き向きに別注
トリッカーズ青山店の別注モデルは、ソールにラバーを貼り、より外履き性能がアップ。
通常はレザーソール
本式はこちら。長時間歩くには向かないが、ちょっとしたお出かけや社内の履き靴なら◎。
※表示価格は税抜き
[ビギン2019年10月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。