

他を凌駕する鮮やかな激美鏡面を生むセイコーの秘技
かつて存在したスイスの機器メーカーの社名に由来する名を持つこの研磨法では、回転金属板に時計を押し当てて磨くことで、圧倒的に鮮やかな反射光を放つ高級鏡面仕上げが得られる。が、同時に、これをこなすには技術者に極めて高度の技能も求められるのだ。
高級時計の本場スイスでもほぼ消滅したとされる、この研磨法。オリジナルを参考に独自に技法を開発した「セイコー」の、わずか数人の熟練技術者だけが、これを最高レベルで現代に継承しているのだ。

垂直方向に回転する円盤の平面に紙ヤスリを貼り、そこに製品を押し当てて研磨。さらに研磨目を消すためとツヤを出すためにバフで仕上げることで、最も美しい鏡面にできる。

グランドセイコー「SBGX061」。クォーツ。SSケース。10気圧防水。
※本記事に掲載されている商品の仕様などの情報は、原則として2012年Begin9月号の特集に掲載された当時の情報となります。現在の仕様や情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
