



本来は布海苔を塗り込める昔ながらのコバ処理のこと
日本の革小物の伝統技法で、元はコバ(革の裁断面)をヤスリ掛けした後、「布海苔(ふのり)の塗布→乾燥→布などで磨く」を数回繰り返して表面を滑らかにする仕上げ。布海苔だけだと革の筋目が透けて見えることが多いので、最近は染料を加えることも多い。コバ塗りの際に顔料や化学系仕上げ剤を使ったものとは異なり、ヒビ割れや剝離がおきにくく、耐久性に優れる。
ディープな革好きに支持される上野・御徒町の名店「万双」。ここも染料を用いた切り目本磨きを行っている。よくある厚盛り&艶々したコバ塗りとは異なり、自作の磨き道具を駆使して、マットで、非常に気品ある佇まいに仕上げている。

独・ペリンガー社の型押しレザー「ノブレッサ・カーフ」を表版と内造りに使用したミニ財布。切り目の品のある表情が極上革にマッチしている。
※本記事に掲載されている商品の仕様などの情報は、原則として2012年Begin9月号の特集に掲載された当時の情報となります。現在の仕様や情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
