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エア・ジョーダン、コンバース…etc. バスケットボールシューズは「レザーアッパー」の登場でハイテク化が加速した!
大人が知るべきスニーカー列伝 定番に歴史あり。どんなアイテムも生まれたときは定番ではありません。名作定番が多いスニーカーも、その歴史を紐解くと流行のスポーツや愛用した偉人の存在があったのです! 今ではブームが過熱し、ウン万円もするプレミアムスニーカーも注目されていますが、大人たるもの基本の名品こそをしっかり押さえておきましょう。 この記事は特集・連載「大人が知るべきスニーカー列伝」#02です。
誕生からおよそ半世紀、バスケットボールシューズはキャンバスアッパーのままだった。じつはキャンバスに代わる丈夫な素材、レザーを使えなかったからだ。ただ’60年代末から、シーンにスーパースターたちが現れる。
長らくスニーカーはレザーを熱圧着できなかった
バスケットボールは年を重ねて競技レベルが上がり、シューズメーカーも進化を模索。アッパーに保護性の高いレザーを使おうと試みますが、昔のヴァルカナイズドの技術では加硫でレザーがボロボロになり、実現できませんでした。
ただ1969年、ドイツのアディダスが画期的な一足を引っ提げ、米国のバスケシーンに参入します。それが世界初のレザーバスケットボールシューズ、スーパースターです。
優れた保護力、フィット感を持つ甲に、最大の特徴はトウのシェルトップ。貝殻状のラバーパーツでジャンプの安定とトウのガード、耐久性に優れ、「’70年代中頃にはNBAの7割もの選手が着用」、という伝説も残る人気モデルとなりました。
スーパースターの登場、ヴァルカナイズド製法の技術の進化もあって、コンバースもレザーモデルを強化。さらに封が切られたように、ハイテク化へと進歩が加速していきます。
’70~’80年代の伝説のセンター、アブドゥル=ジャバーが愛用。映画『死亡遊戯』でブルース・リーと共演し、必殺のスカイフックではなくハイキックを見舞う。『ドラゴンへの道』では俳優チャック・ノリスもアディダス三本線を着用。
adidas Originals SUPERSTAR
アディダス オリジナルズ スーパースター
バスケットボールでは後発のアディダス。参入には画期的なモデルが必要と考案された。当初、馴染みの薄いレザー製に選手は懐疑的だったが、瞬く間に人気を博しレザーモデルがスタンダードとなった。「SUPERSTAR 80S」。1万4000円(アディダスグループお客様窓口)
スーパースターと同じ1969年に誕生!
Converse STAR & BARS
コンバース スター&バーズ
コンバース初のレザーバスケットボールシューズ、通称ジャックスター。スーパースター同じ1969年に誕生したが、当初はヴァルカナイズド製法の品質が安定せず、1971年まではセメント製法で作られていた。1万3000円(コンバースインフォメーションセンター)
コンバースのバッシュ変遷


