特集・連載
欧州の日用品カタログ AtoZ 【G】Grooming
男たる者、グルーミングはオールドスタイルが本懐です
ヨーロッパの日用品カタログ A to Z 歴史と伝統に裏打ちされたヨーロッパのブランドには、語れるストーリーがあります。それは何も高級品だけじゃなくて、街のスーパーマーケットで買えるような日用品にも当てはまること。とかく“欧米”と一括りに考えがちだけど、無骨なアメリカものとはまた違う、ハイセンスで洗練されたデザインはヨーロッパならでは。「これ知ってる?」なんてさりげなく自慢できる、へぇ~な薀蓄もいっぱい盛り込みましたのでご一読を! この記事は特集・連載「ヨーロッパの日用品カタログ A to Z」#09です。
身だしなみを整える時間、それは男が自分と向き合える貴重な時間。バーバー文化発祥の地である欧州には、グルーミングタイムを特別にする古きよきアイテムが揃ってます。
理髪店の、あの懐かしいい~い匂いがします
PRORASO
ポロラーソのシェービングシリーズ
1948年、第二次大戦後に発売されたポロラーソ社のシェービングクリームは、当時画期的だった天然成分配合でイタリアの髭剃り市場を席捲したそう。
その後約70年間、シェービングのみにこだわって商品開発を続けている老舗中の老舗ブランド。
商品にはそれぞれ普通肌用、敏感肌用、乾燥肌用の3ラインが開発され、シリコンや着色料も不使用。懐かしい昔ながらの“理髪店のいい匂い”と同じ香りがするのも◎。





シェービングブラシ4000円、シェービングソープ各2000円、プレシェーブクリーム各2200円、シェービングクリーム各2800円、アフターシェーブバーム3800円(以上、アッパーハウス)
金属ボディの適度な重さでビシッと剃れる
MERKUR
メルクールの両刃ホルダー
ツツーっと一発でカッコよくヒゲを剃るには、実はカミソリ本体の重みがポイント。刃を押し当てるのではなく、カミソリ自体の重さで優しく剃り落とすためには適度な重量感のあるクラシカルなカミソリが必須なのだ。
ドイツ・ゾーリンゲンのブランド、メルクールのカミソリは、クロームメッキで仕上げられた金属製の本体が手にずっしり。替刃コストの安さもいい!
全長84mm。6800円。替刃は10枚入り1000円(以上、日本橋木屋)
ゾーリンゲン品質で旅先の身だしなみも万全
DOVO
ドボのトラベルセット
こちらのブランドもドイツのゾーリンゲン発。ライン川の支流であるウッパー川に臨む工業都市で、中世より鉄の産地として名を馳せ、そのため刀剣が生産されていた。さまざまな刃物ブランドが残るのはその伝統の名残。
ドボはこのトラベルセットにも含まれる鼻毛カッターで知られるブランド。いずれも繊細な仕上げが必要とされる刃物だけど、そこがゾーリンゲンの職人の腕の見せどころ。
正直少々値は張るけれど、一生使える最高峰のクオリティだ。2万1500円(井戸正)
※表示価格は税抜き
[ビギン2019年3月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。