倒立サスなど本気の足回りを装備したホンダ「CBR250RR」
そして、250ccのスポーツクラスで”最速”のモデルとして高い人気を誇っているのがホンダの「CBR250RR」。かつてのレプリカブームの頃に販売されていた同社の4ストロークモデルと同じ車名が与えられている点からも、力の入れ具合が感じられるはず。エンジンはライバル車と同様の4ストローク2気筒ながら、最高出力は38PSを12500rpmで発揮し、最大トルクは23Nmで発生回転数は11000rpmとかなり高回転型のエンジン。
足回りも今回紹介しているモデルの中で唯一、倒立式のフロントフォークを装備するなど本格的で、出口が2本出しとされたマフラーや、フロントカウルのデザインもライダーをその気にさせてくれる仕様。スロットル操作も旧来のワイヤーでバルブを開閉するのではなく、電子制御式のスロットルバイワイヤを採用し、エンジンの性格を3種類に切り替えられるライディングモードにも対応するなど装備も先進的です。
実際に走らせても、その性能は過去のレーサーレプリカマシンに勝るとも劣らず、2気筒のエンジンも高回転までよく回り、165kgとクラス最軽量の車体を俊敏に加速させます。ハンドリングもニュートラルで、コーナーリング中の安定感も抜群。操る楽しみを存分に味わえ、このクラスのバイクが単なるエントリーモデルでないことを理解できます。
スペック上の数値だけを見ると、過去のレーサーレプリカに比べて見劣りする部分もある現行の250ccモデルですが、実車を目の当たりにすると、細部に至るまでクオリティが高く、メーカーがかなり本気で造っていることがわかるはず。価格は70万円とこちらもクラストップですが、それだけの性能は持ったマシンです。
走行性能についても速さと乗りやすさを両立しており、初心者はもちろん、過去のレプリカブームを知る世代が乗っても大満足できますよ!!!
※表示価格は税抜き
文/増谷茂樹