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お洒落のプロたちはどう着こなす? シン・黒デニムコーデSNAP6選

シン黒デニム玄人コーデSNAP

どこもかしこもシンクロしている!?【シン・黒デニム】
今や「デニム=青」なんて固定観念はすっかり除去され、新たに台頭してきたのが「黒」。90sやY2Kといった、昨今絶賛リバイバル中のストリートカルチャーに精通する玄人たちが、こぞって手を伸ばしはじめたのを皮切りに、今や猫も杓子も黒デニムをリリースするという戦国時代に突入……! 杓子定規なアメカジからの脱却を狙う服好きは、このシンクロ祭りで踊らにゃソンソン♪

お洒落のプロたちはどう着こなす?
シン・黒デニム玄人コーデSNAP

いざデビュー! と意気込んだものの、どう穿きゃいいの〜!? ……な〜んて黒デニム初心者たちが苦労しないよう、教科書代わりになってくれる玄人たちを激写。前回紹介した黒デニムたちを、各々の攻略法で穿きこなしていただきました。

モノトーンの中に柄シャツプラスで単調見え回避

ビームスプレス 原田大嗣さんビームスプレス 原田大嗣さん

1998年生まれ。ビームス 新丸の内のスタッフを経て、2024年からプレスに。学生時代になんと救急救命士の資格を取得。不意のSOSにアンテナを張り続けるも、幸か不幸か今だにその出番は訪れていないんだとか。

漆黒ペインターパンツを主役に据えるべく、原田さんが神経を配ったのは“色”と“丈感”。「全身モノトーンでも成立するので、黒デニムはラクであることは間違いないですね。ですが個人的にはモノトーンだけだと少し味気ないので……。ブルー × ホワイトのストライプシャツをチラ見せして、色合いとシルエット双方の観点で単調に見えないように工夫しました。また、ワイドシルエットなペインターを際立たせるうえでも、短い丈感のブルゾンは好バランスかなと思います!」

極太ペインターは短丈アウターとシャツでバランス調整極太ペインターは短丈アウターとシャツでバランス調整

ユニバーサルオーバーオール_ビームスユニバーサルオーバーオール × ビームス/ダブルニーデニムパンツ

カジュアルとクリーンのバランス調整が重要

アーバンリサーチ プレス 小沼野 洸さんアーバンリサーチ プレス 小沼野 洸さん

1995年生まれ。二子玉川の店舗スタッフを務めたのち、2019年からプレスに。180cmのモデル体型だが、それもそのはず、中学から大学の途中までバスケ部に所属。現在も同僚とストリートバスケに繰り出すことも。

普段はトップスはカジュアルめ、パンツは綺麗めが多いという小沼野さん。「黒デニムを穿くときはその逆。パンツがカジュアルな分、トップスをこうしたシャツ地のアウターや無地カットソーなど、クリーンなアイテムでバランスを整えてます」。

どんな色とも合わせやすい万能色だけれど、季節ごとに合わせるアイテムの色を変えるのもキモだそうで、「例えば冬を越えたら、こういう春色のアウターに合わせたり、なるべく季節感がチグハグにならないように心がけてます」

パンツのシルエットに合わせてトップスもほどよくユルめにパンツのシルエットに合わせてトップスもほどよくユルめに

グラミチ_アーバンリサーチドアーズグラミチ × アーバンリサーチドアーズ/マウンテンワイドパンツ

デニムを洒脱に着こなすカギは「フェード合わせ」にあり

アーミーツイル ディレクター 多田周平さんアーミーツイル ディレクター 多田周平さん

1988年生まれ。デニム製品を得意とする国内ブランドで経験を積んだのち2020年よりアーミーツイルのディレクターとして立ち上げに参画。最近は沖縄産の観葉植物「フィカス・アルテシマ」を育てるのが楽しみ。

「個人的には普通の青デニムも黒デニムも考え方は一緒。合わせるアイテムのフェード感を統一すると、簡単にこなれて見せられるんです」。そう自身の攻略法を教えてくれた多田さん。

「例えばこのデニムは真っ黒ではなく、洗いがかけられていて、ほんのり褪せている。だからトップスのデニムJKも、同じように少し褪せた生地感のものを選んだし、インナーも黒ではなくチャコールグレーのカットソーに。黒デニムを主役にする場合は、フェード感に着目してみてください」

色違いでもフェード感がマッチしていると違和感なく馴染む色違いでもフェード感がマッチしていると違和感なく馴染む

アーミーツイルアーミーツイル/デニムフィールドパンツ

モノトーンにカラフル小物で遊び心をプラス

アナトミカ 東京 店長 山根領太さんアナトミカ 東京 店長 山根領太さん

1993年生まれ。飲料メーカーの営業職を経て、好きが高じてアナトミカの販売員へと転身した。趣味はピンバッジ収集で、数十種類のお気に入りをストック。ついつい買いすぎてしまうので気をつけているそうな。

アナトミカから満を持して黒デニムがリリースされたことで、自らの軸であるフレンチスタイルにも、黒デニムを取り入れることが増えてきたという山根さん。

「汎用性が高く、日々コーディネートを考えるうえで本当に役立ってます。ブラックシャンブレーコートに黒のプレーントウを合わせたりして、フレンチシックにまとめるのが基本。そこに加えて今日みたいな明るい色合いのスカーフや、レトロポップなピンバッジ等の小物で、柔和な雰囲気も演出するのが成功法です」

華やかなVゾーンで品よく親近感もあるフレンチに華やかなVゾーンで品よく親近感もあるフレンチに

アナトミカアナトミカ/618 オリジナルブラックデニム

ラギッド&モノトーンで全体に統一感を

リーバイス原宿 篠原美童さんリーバイス原宿 フラッグシップストア シニアマネージャー 篠原美童さん

1990年生まれ。世界各国のデニムラバーが集う旗艦店のボス。さながらサンタのような自慢の白ヒゲは、なんとあえてブリーチすることでたくわえたんだそう。沖縄出身の奥さまの影響もあり、泡盛をこよなく愛す。

デニムの始祖に対するリスペクトの念から、「やはりブルーデニムを穿く機会が多かったです」という篠原さん。黒デニムが本格的に台頭してきたこともあり、いよいよ本腰を入れて穿いてみたところ、「これがたしかにイイ! 個人的にはラギッドなアイテムでまとめながら、色もモノトーンで統一し、どこかに明るいカラーを挿すのが鉄板。無骨すぎず爽やかにみせられるんです。あとはゆったりめの『555』に合わせて、トップスもゆるめにしてバランスをとっています」

長めのインナーをチラ見せして明色を取り入れる長めのインナーをチラ見せして明色を取り入れる

リーバイスリーバイス®/555™ ジーンズリラックスストレート

慣れ親しんだ大人カジュアルにも臆せず合わせる!

リゾルト マネージャー 春日部 智さんリゾルト マネージャー 春日部 智さん

1972年生まれ。デニム界のレジェンド・林 芳亨さんと、15年以上にわたりモノ作りしてきた、生地開発のスペシャリスト。1964年製の名車「ベスパ 160GS」をこよなく愛し、日々デニムを穿いて乗り回している。

「正直に言うと最初は黒に抵抗がありました(苦笑)」という春日部さん。手持ちのどのアイテムが黒デニムと相性がいいか、試行錯誤を重ねていくうちに、ふと「別に普段通りでいいんだなって気づいたんですよね。僕はミリタリーものが大好物なんですが、いつもなら青を穿くところを黒に替えても、全然成立する。むしろ黒デニムはオリーブドラブとめちゃくちゃ相性がいいし、ちょっとクリーンな雰囲気も醸し出せる。ベルトと靴は茶にして、なるべく品もプラスしてます」

グレーに色落ちしたデニムがオリーブのラギッド風味を中和グレーに色落ちしたデニムがオリーブのラギッド風味を中和

リゾルトリゾルト/GB714

 
※表示価格は税込み


[ビギン2025年5月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。

Begin 2025年5月号の表紙

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