【グルカ × シップス】アメトラ鞄の象徴「No.5 エグザミナー」が初期仕様で復活!
【今年を逃すと買えないかも!? 生涯記録に残る名門の周年モノBEST9】
実は2025年はホームラン級の当たり年! 偶然にも周年モノが大量発生してるんです。し・か・も、そのどれもが格の高〜い「名門の顔」を担うような傑作ばかり。ワードローブのレギュラーになり得る周年オールスターのなかから、生涯記録に残るベスト9を選出します!
シップス誕生から50年
FILE9:グルカ × シップスのNo.5
コレコレW! な〜んて歓喜する気持ち、わかります! やっぱりグルカはアメトラ鞄の象徴。でもってその顔的存在こそ、この傑作ブリーフケース、ナンバー5“エグザミナー”ですからね。言っちゃえば鞄界の501みたいなもん。
正直なんでこれが長らく廃番になっているのか、定番好きは首を傾げるばかりだったんですが、この度シップスがやってくれちゃいました! 50周年の祝砲として、アメリカの展示会に赴き、難色を示すグルカサイドを熱意で説き伏せ、見事この名品を復活させてくれたんです! しかも通にブッ刺さる初期仕様で!
ぶっちゃけ後期仕様との違いは内装(初期が無地で後期が現行品と同じチェック柄)とペン刺しの有無くらいで、傍目にはわかりづらいんですが、やっぱり定番好きとしちゃ見えない部分までオリジンに寄り添った製品に粋を感じちゃうんですよね。
2つの大ぶりポケットも、肉厚なコットンツイル × 上質レザーのコンビ素材ももちろん健在。でもって当然メイド・イン・USA! チと値は張りますが、生涯現役と考えればむしろお値打ちっしょ!
発売当初にのっとったあえての簡素さが粋に
GHURKA[グルカ]
シップス別注No.5 エグザミナー
サイド下部に鎮座するお馴染みのグルカロゴは、シップスネームも刻印されたスペシャル仕様。左は同社スタッフが所有する年代物。今後50年ヘビロテしてこんな渋メンに育てましょ。W40 × H27.5 × D10cm。27万5000円(シップス インフォメーションセンター)
経年変化するとこんな感じ!!
ファーストモデルにならって内側はまさかのペン差しのみ
サイドのレザー部分に両社のダブルネームを刻印
1分で分かる!
メンズの“洋服”を普及させた【シップス】の記録
1975年:前身となるミウラ&サンズがスタート
1977年:シップス銀座が1号店としてオープン
1986年:ニューコンセプトを掲げたMUSEUM for SHIPS開店
2020年:ファミリー向けのSHIPS anyがオープン
[独白]シップス創業時を知るレジェンド雨宮氏がグルカの魅力を語る
シップス アドバイザー 雨宮教夫さん
18歳で「三浦商店」のアルバイトを始め、大学卒業後に入社。多くの顧客、後輩に慕われるレジェンドだ。インディアンジュエリー、ターコイズをこよなく愛する。
【持つことがステータスとなるモノ好きが憧れる一品です】
「No.5」は6〜7万円ほどと当時としては高額でしたが、頑張って手に入れました。昔のシップスはアメトラベースのスタイルを提案していて、紺ブレにBDシャツとチノパンが基本。足元はローファー、腰にはリボンベルトを締めていました。そこにこの鞄はぴったりじゃないかと一目惚れしたわけです。
何より無骨でノスタルジックなデザインが旅の気分に沿うんですよ。キャンバスとレザーのコンビだから、総革の鞄より軽く持てるというのも、当時の私には旅向きに感じられた部分。これを持って帰省すると、電車の中で「それはグルカ?」なんてオシャレな少年から言われたりすることもありました(笑)。
使わない時期もありましたが、街で年季の入ったNo.5を見かけるとまた使いたくなり、気づけば40年以上共にいます。そろそろほつれたところを修理に出して、これからも相棒として頑張ってもらおうと考えています。
※表示価格は税込み
[ビギン2025年4月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。