道楽者たちの道具FILE
音楽好きなファッション業界人が所有するイキ(粋!?)すぎな楽器たち
【業界人のイキ(粋!?)すぎな趣味をめぐる】
スタイルを誇示する服飾業界には、ファッションだけではなくあらゆるカルチャーに精通している風流人も多く存在します。その趣味性がイキすぎたあまり粋を極めたさまざまな道楽者たちが、趣味にまつわる道具を熱意たっぷりに紹介します。
音道楽
サブスクで手軽に音楽を聴けるイマ、カラダで音楽を体験する機会は少なく……。技術はノンノン、まずはピュアに音を楽しむことから!
かのジョン・レノンが愛用した“じゃない方”ギター
Rickenbacker[リッケンバッカー]
1970年代製「320」
fホールからも分かるようにボディ内部に空洞を設けたセミアコ仕様。ピックアップが3つなのも特徴だ。ネックがやや短いショートスケールで、小柄な人でも扱いやすい。中古市場で60万円以上で購入できる(編集部調べ)
セプティズ 代表 玉木 朗さん
三軒茶屋のインポートショップの代表であり、定期的に出演する「おやじバンド」のメンバーという一面も。
昔から皆が好きなものを避けて歩く癖があって、要するにあまのじゃくなんです。言うなれば、デニムならリーバイスではなくマーベリックを選ぶように。このギターはジョン・レノンが使っていたのと同型だけど、メインの方じゃなく、表舞台ではほとんど使わなかったセカンドギター。でも、そこがよくてずっと探していました。だから売りに出されたのを知った時は即行動。仕事をサボって(笑)中古楽器屋まで買いに走りましたから。
ビートメイク機材由来の心地よい打感にノックアウト
Roland[ローランド]
電子ドラム
同社の最上位機種の流れを汲んだ音源モジュールを採用し、優れた音の表現力を実現。打つ場所や強さを変えることで、より自然なサウンドを奏でられる。写真の「TD-27KV」は現在生産終了(ローランド製品サポート)
ベドウィン&ザ・ハートブレイカーズ デザイナー 渡辺真史さん
渡英を経て服作りに携わり同ブランドを設立。現在はセレクトショップ「デイズ」にて新たな文化を発信している。
長年の習慣だった柔術やキックボクシングの後、辿り着いたドラム。高校時代は三日坊主でしたが、格闘技を打ち込んだ今なら続きそうで。電子ドラムだから場所も食わず、音もヘッドホンで聴けるからちょうどいい。14インチ、打点や強弱を感知し分けるスネアや、シンバルの揺れなど本物のドラム感があることと、ビートメイクに長けたローランド製というところが決め手でしたね。向こう10年をかけて上達できたらいいなと思っています。
※表示価格は税込み
[ビギン2025年3月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。