「令和も通用する昭和の勝負服」
シティ派たちが憧れた“渋原ショップ”発のアイテムは今まさに来てます!
西海岸のスポーツ文化が到来し、多様なスタイルが生まれた昭和後期。当時のカルチャーに精通するトロピカル松村さんのアーカイブと、いま買えるアイテムを合わせて魅力を紐解きます。

トロピカル松村さん
昭和63年生まれのライター。ページに載っている1970~80年代のサーフ&ファッションの物を揃えた博物館「さんかくなみ」を営む。
[Flying Disc]プロからアマまで楽しめたイージー&リーズナブルスポーツ
フライングディスクはよりカジュアルに西海岸を感じられる遊びとして広がったスポーツ。 70年代後半頃、東京・代々木を拠点にした「代々木フリスビーファミリー」という伝説のチームのユニフォームはなんとチャンピオン製! ブランドが絡むほどの一大ブームだったってわけ。
ちなみに、フリスビーという呼称は米・フライングディスクメーカー、ワムオーが名付け、同社の製品にのみ使える言葉なのでお見知りおきを。フロントにメッシュポケットのついたカバンにフリスビーを入れ、ランニングシューズで外へ……。これなら、手っ取り早く“レトロスポーツ”を体現できるかも。
①日本最古のチームユニフォームはメイド by チャンピオン!?
エアエース
復刻版ショップロゴT
まさかのまさか。今は無き吉祥寺のフリスビーショップ、エアエースの復刻ロゴTシャツを販売しているウェブサイトを発見! ウエストコースト感漂うこの店は、今あっても最高にカッコよかっただろう。4800円(Shadow Photos Gallery)
②西海岸スタイルのお決まり ジョギングパンツ!
③「フリスビー」の名付け親 ワムオーのディスク
1948年にカリフォルニアで創設されたワムオー社は、1957年にパイを焼く銀皿が投げられるのを見て、プラスチック製に改良し発売。他にも蹴るお手玉「ハッキーサック」など様々なアメリカンアクティビティを作り上げてきた。メーカーは今も健在で何ともアメリカンな「フリスビー」が購入可能。990円(ロイヤル)
[City]アメリカに焦がれ、通った渋原ショップ
サ―フィン、ディスコ、テニス、スケートボードにフライングディスク。各カルチャーにブランドや流行が生まれた70年代後期~80年代初頭だが、シティ派だってそれは同じ。
渋谷・原宿近郊に続々と新しい店が誕生。1975年にシップスの前身、ミウラ&サンズが渋谷にオープンすると、翌年、原宿にビームスが誕生。それまでアメ横や専門店で買うしかなかった洋装がどんどん身近になった。
青山ボートハウスや、表参道クルーズ、赤峰幸生氏の自由が丘ウェイアウトなどにおけるロゴトレーナーの大ブームは大衆化の象徴。あれ、ロゴトレーナー再発の流れって、まさに今来てるじゃん! チェックのパンツを合わせるプレッピースタイルも含め、ほんと時代は繰り返しますね。
今の若者の街を切り開いたミウラ&サンズ
シップスの前身であるミウラ&サンズは、アメ横に開業した一坪半の洋服店・三浦商店の移転によって1975年に渋谷道玄坂にオープン。他にもシカゴや、赤富士などの古着屋があったが、この街とセレクトショップを結び付けた先駆者であるのは間違いない。いち早く輸入される“アメリカンクローズ”を皆が求め、オリジナルウェアも注目された。
①ショップトレーナーこそシティ派の象徴だった
SHIPS[シップス]
ロゴ ビッグシルエット エンブロイダリー パーカー
1979年に同じく行列を作ったシップスのロゴ物なら今も入手可能。8910円(シップスインフォメーションセンター)※一部店舗での展開はございますが、基本的にEC展開のみ。
②バミューダと合わせてプレッピーに
バーンストーマー
タータンチェックドレスファティーグ
正ちゃん帽を被ったお坊ちゃんな装いが流行った当時、ショップトレーナーと合わせるのはバミューダショーツか、チェックのパンツがお約束でした。今頼るならバーンストーマ―に限る。3万5200円(バーンストーマー)
③足元はセバゴや、バスのローファーで
※表示価格は税込み
[ビギン2025年2月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。