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Jan-17-2025

「令和も通用する昭和の勝負服」

70〜80年代を切り開いた“ヘルシー”or“アングラ”なアイテムたち

ヘルシーorアングラなアイテムたち

西海岸のスポーツ文化が到来し、多様なスタイルが生まれた昭和後期。当時のカルチャーに精通するトロピカル松村さんのアーカイブと、いま買えるアイテムを合わせて魅力を紐解きます。

Profile
トロピカル松村さん

トロピカル松村さん

昭和63年生まれのライター。ページに載っている1970~80年代のサーフ&ファッションの物を揃えた博物館「さんかくなみ」を営む。

海に行かずとも西海岸に近づけたふたつの遊び

70年代後半以降、日本は空前の西海岸ブーム。ただサーフィンは興味があるけど、学生が簡単に始められるものではなく……。そこで注目されたのがテニスとスケートボード。テニスはというと、スウェーデンのビョルン・ボルグ&アメリカのジョン・マッケンローが愛用したフィラ、エレッセなどが大流行。

一方、元トップテニスプレイヤーのルネ・ラコステ率いるラコステも人気で、フレンチ派か、米・アイゾット派かなんてのがちょっとした社会現象に。そんな装いの学生が軽井沢に遠征へ。想像してみると、現代でも通用するヘルシーなイメージじゃない?

一方スケートボードは実話を元に作られた米・スケートムービー「ロード・オブ・ドッグタウン」でも見てとれるように、イケてる先輩らが通うサーフショップに恐る恐る入り、欲しいものを手にしていくような感じ。

ヴァンズのスニーカーや、ゼファーのTシャツ、キャンバス バイ ケイティンのボードショーツなんかを当時は蒲田の「ザ・サーフ」あたりで緊張しながらゲットする、テニスとは異なる“アンダーグラウンドカルチャー”だった。それらのブランドが今では気軽に手に入るのだから、有難い時代になったものです。

Tennis

Tennis

①テニスメーカーのポロがファッショントレンドに

ポロ

ラコステを筆頭に、同じ鹿の子でいうとマルボロのアパレルラインや、セルジオ・タッキーニなど。フィラ、エレッセのカラフルな配色も新鮮だった。今ならやはり前者かな。1万7600円(ラコステお客様センター)

②テニス着をカジュアル服にしたラコステ

LACOSTE ラコステ ベルベットトラックジャケット

LACOSTE[ラコステ]
ベルベットトラックジャケット

エレッセやフィラのトリコロールものと好みが分かれたラコステのトラッドなウェア。どちらも今に取り入れたいブランドだが、ラコステにスリーブのロゴテーピングがクラシックなトラックジャケットを発見。これはぜひ今のテニスボーイに取り入れてもらいたい。2万9700円(ラコステお客様センター)

③サスーンなどのディナージーンズも大流行!

ディナージーンズ

Skate

Skate

①波乗りの延長だった遊びをカルチャーにしたチーム

Tシャツ

②西海岸スケーターが好んだバージンウールシャツ

バージンウールシャツ

ウールのボードシャツ

70年代サーファーはフランネルシャツの印象が強いが、スケーターは「Z-BOYS」ジェイ・アダムスのようにウールのボードシャツを選んだりもしていた。青めのものだとジェイ感UP♪ 4万7300円(ペンドルトン)

③昭和29年から手作りを貫くプロも愛する老舗

KANVAS BY KATIN サーフトランクス

KANVAS BY KATIN[キャンバスバイケイティン]
サーフトランクス

アメリカは元より、日本でも70年代にサーフ&スケーターから愛されたカリフォルニアの老舗ボードショーツメーカー、キャンバス バイ ケイティンの逸品。国内に代理店がなく現地買付けとなるため、希少性が高い。1万6940円(セプティズ)

④今日まで語り継がれるZ-BOYS

Vans/Era

Vans[ヴァンズ]
Era

1973年にカリフォルニアで誕生したサーフショップ&メーカー、ゼファーが、スケートチーム「Z-BOYS」を創設。在籍したトニー・アルバや、ジェイ・アダムスらはヴァンズをユニフォームのように愛用した。以降彼らスタイルマスターが愛用した「エラ」は今もスケーターの鉄板。7150円(VANS Japan)

Vans/Era

 
※表示価格は税込み


[ビギン2025年2月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。

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