あの人気連載が復活! 令和版「かあズバッ!!」
クルマ選びに将来を見据える必要なし! 大事なのは今の直感と乗り心地です!
クルマ選びのキーワードは直感と乗り心地
将来を見据えてクルマを選ぶなら?
編集部 カザマ
独身ペーパードライバー。「The ファミリーワゴン」が好みではないと生意気いっちゃってるカザマ。いまのところ将来の人生計画はないが、夢は見ている。
編集部カザマさんはペーパードライバーで現在独身。将来の幸せな家庭を夢見て、どんなクルマを手に入れたらいいだろうかと考えるいるそうです。「子育てするならやっぱりミニバンがいいのですかね?」
将来を先取りしすぎな気もしますが、子育てにはミニバンが最適です。「あまり大きいと運転が難しそうなので適度なサイズで。あとミニバンのファミリー臭がどうも合わず……」
そういう人に定番なのはルノー・カングーですね。3列シートではありませんが、ミニバンの利便性の重要ポイントであるスライドドアがついてますから子育て世代にもオススメできます。
ただですね、クルマ好き的な観点では、ミニバンなどは然るべきライフステージにきたときに、ある意味で仕方なく選択するものでもあります。せっかくいまは身軽な独身なのですから、カーライフもそれ相応に楽しんではっちゃけちゃって欲しい。
【ズバリッ!】いやいや、今しか乗れないクルマを直感で選ぶべし!
モータージャーナリスト 石井昌道さん
ズバッ!!といきますよ〜。脳天気この上なく、誰でも運転が楽しくなっちゃう2シーター・オープンカーのマツダ・ロードスターです!
コンパクトだから取り回しは楽ですし軽量で運転しやすい、いいクルマです。あと、フィアット傘下のアバルトというスポーツカーブランドがマツダに依頼して作った、ロードスターベースの124スパイダーというのもあります。お洒落感が増すうえに、ターボエンジンだからちょっと速い。
「自分が2シーター・オープンカーに乗るなんて考えたこともなかったのですが、なんだかズバッ!!ときちゃいました。毎日を明るく過ごせそう」
我慢するんじゃない。乗るんだ。君の憧れる心を守るんだ
左/編集部カザマ「マニュアル免許取ろうかな~♡」 右/石井さん
MAZDA[マツダ]
ロードスター
【本当は、テメーに乗ってビュンと走ってみたかったんだ】
1989年の初代登場以来、4世代にわたり世界中で人気を誇る2 シーターオープンのライトウェイトスポーツ。“人馬一体”をキーワードにして、純粋に運転する楽しさに注力されている。289万8500円〜(マツダ)
ABARTH[アバルト]
124スパイダー
【かなわねーかもしれねーけどよ。強い走りは通させてもらうぜ】
名門チューナーをルーツとするアバルトが手掛けた2シーターオープンスポーツ。マツダ ロードスターをベースに独自のスタイルと1.4ℓターボエンジンが採用されている。新車販売は2020年に終了。(アバルト)

RENAULT[ルノー]
カングー
【そんなおっかないクルマ持たなくても、俺が守ってやっからさ】
キュートなスタイルと実用性の高さで人気のマルチパーパスビークル。スライドドアや観音開きのダブルバックドア、ブラックバンパー(クレアティフのみ)を備える。商用車ベースならではのギア的な使い勝手の良さが魅力だが、実は乗り心地もしなやか。395万円〜(ルノー・ジャポン)
ダブルオープンドアで積み下ろしもイージー
ズバリ、いいクルマ選びって?
“絶対に必要”ではなくなったからこそ「ドライバビリティ」を意識して!!
冒頭でも趣味性を重んじたクルマ選びをする人が増えていると申し上げましたが、コスパや身の丈に合う合わないなんかを気にせず、直感的に“好き”って思えるクルマに是非とも乗るべきです。文字通り胸にズバッ!!とくる奴をね。それこそ令和的でしょう。「ところで、石井さんがチョイチョイ口にする“いいクルマ”ってどういうものなんですか?」
自分的には“ドライバビリティ”が優れているクルマです。例えばガジェットなどではユーザービリティと言って、操作のしやすさが評価されますよね。その点で優れているiPhoneに慣れちゃうと他のスマホが使えないなどという声も聞かれます。
ドライバビリティも、アクセルやブレーキ、ハンドルなどを操作したときに、ドライバーが思った通りに反応してくれて運転しやすいことが基本です。
そのためには、まずボディがしっかりとした剛性をもっていてサスペンションも優秀。エンジンやモーターなどは適度に力があるうえに、レスポンス=反応の良さが必要です。さらに、優秀なテストドライバーがセットアップして仕上げることも重要。カタログの数字に表れないところにもコストや手間を注ぎ込まなければできません。
仕事柄色んな新型車を試乗してきて最近感銘を受けたのが、メルセデス・ベンツ・EクラスとBMW・5シリーズです。どちらもドイツのプレミアムブランドで、古くから定番のミッドサイズのセダン。
Eクラスは運転していてとにかく疲れが少ない。ドライバーを疲れさせないことで結果的に安全に繋がるというメルセデスの哲学が生きています。5シリーズは快適性にプラスしてBMWらしい駆け抜ける歓び、つまり楽しさがあります。レスポンスがいいのでウキウキしてくるのですね。
どちらも紛れもなくいいクルマです。皆さんにも一度は乗ってみてもらいたいものです。もう少しコンパクトなCクラス、3シリーズでも同様の感覚が味わえるでしょう。
どちらも全高が低くて運動性能が高く、老舗の力で磨き上げられている!
①石井さん的乗っ“得”べきクルマはこれ!
Mercedes-Benz[メルセデス・ベンツ]
Eクラス
【今日も高い完成度求めて街へくり出そう】
プレミアムセダンの指標となるミドルクラスセダン。長距離でも疲れにくい安定感のある走り、ラグジュアリーなインテリア、高い安全性に加え、音声認識機能やARナビなどデジタル化も進んでいる。マイルドハイブリッドとPHEVをラインナップ。894万円〜(メルセデス・ベンツ日本合同会社)
②石井さん的乗っ“得”べきクルマはこれ!
BMW
5シリーズ セダン
【Ride on Time 長距離ドライブを邪魔できない!】
Eクラスと双璧をなすミドルクラスセダン。BMWの伝統に則った、スポーティなスタイルと走りが楽しめる。マイルドハイブリッドに加え、上級グレードとしてBEVをラインナップ。一定条件下ながら手放し運転可能な機能など運転支援装備も充実する。798万円〜(BMW)
※表示価格は税込み
[ビギン2024年10月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。