使ってナンボ!? 商業施設で活躍する、世界の傑作インテリア5選
【はたらくけっさくインテリアずかん】しょうぎょうしせつ編
傑作といわれるインテリアのなかには、仕事の現場で使われることこそを本懐とする「働くインテリア」があるんです! 魅力が認められ採用されたモノから、その用途のために生まれたモノまで! 大事にするよりも、ガシガシ使いたくなる!?そんな傑作を集めました。
“巨匠が手掛けた劇場”の天井照明が原型って知ってた?
ヤマギワのタリアセン
フロアやテーブルを間接的にやわらかく照らすランプとして知られるタリアセン、もととなったのは天井から吊り下げられたペンダントライト! デザイナーのフランク・ロイド・ライトが、劇場をデザインした際に考案したもの。光源が直接目に入らないよう工夫されたソフトな光は、自宅をまるで洗練された劇場のように上品に照らしてくれるのだ。W21×H75.2×D21cm。14万800円(ヤマギワ)
Designer
Frank Lloyd Wright(フランク・ロイド・ライト)
“美術館”に置かれた鑑賞用チェアももはや美術品でした
カールハンセン&サンのKK96620 フォーボーチェア
展示品の前にゆったり座り美術品を鑑賞する時間にふさわしいエレガントなチェアは、1915年に開館したデンマークはフォーボー美術館のためにデザインされ、100年以上を経た今でも10数脚が展示室で使用されているんだとか! 美術品をゆったり鑑賞する習慣のある欧州だからこそ生まれた傑作チェアなのだ。W70×H73×D55cm。59万6200円~(カール・ハンセン&サン)
Designer
Kaare Klint(コーア・クリント)
インドの都市チャンデーガルで“美術館などに”置かれた
ファントム・ハンズのPH28
モダニズム建築の巨匠、ル・コルビュジエのいとこで、コルビュジエとインド・チャンディーガル都市計画に参加したピエール・ジャンヌレ。美術館や公共施設に置かれたチェアはジャンヌレが率いるチームがデザインし、今なお絶大な人気を誇る。写真のチェアなどは、近年インドのファクトリー「ファントム・ハンズ」が復刻を実現させている。W52×H78×D58.5cm。51万1500円(五割一分)
Designer
Pierre Jeanneret(ピエール・ジャンヌレ)
コペンハーゲンの“旧SASロイヤルホテル”で極上のリラックスを
フリッツ・ハンセンのエッグチェア
デンマーク・コペンハーゲンに建てられた世界初のデザインホテルをデザインしたのはアルネ・ヤコブセン。この独創的フォルムを実現するため、彼は自宅のガレージで何度も試作品を手作りしたとか! その甲斐あってか、今なお傑作として語り継がれる無二の傑作が誕生。ホテル名は変わっているが、チェアなどは今も健在だ。W86×H104×D79cm。116万3800円~(フリッツ・ハンセン 東京)
Designer
Arne Jacobsen(アルネ・ヤコブセン)
さびに強くスタッキングもできることから“フランスのカフェ”御用達に
【Designer】Xavier Pauchard(グザビエ・ポシャール)
トリックスのAチェア
亜鉛メッキが施されたスチールの鈍い輝きが男心くすぐるAチェアは、屋外での使用にも対応。そのうえ軽くスタッキングもできることから発売するや大成功! カフェの屋内外で採用されることとなり、今でもパリを中心にフランスのいたるところで見られる大定番になっているのだ。世界的な美術館にもコレクションされる。W45×H85×D46cm。9万9000円(ロイヤルファニチャーコレクション)
※表示価格は税込み
[ビギン2024年8月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。