【リップやモンディーンなど】インダストリアルな名作デザイン時計4選
一生使える名作デザイン
70年代に永遠の傑作デザイン“ランボルギーニ「カウンタック」”を手がけた天才カーデザイナー、マルチェロ・ガンディーニ氏は晩年、日本の軽自動車、2代目ワゴンRの欧州仕様を愛用。「これぞ世界で最も優れたデザインのクルマ」と絶賛していたとか……。そんな巨匠の一流のクルマ選びにならい、皆様がリアルに買える範囲で「一生使える名デザイン」を発掘!
憧れのデザイナーズ時計を気軽に着けた~い……それなら!
1万円台からはじめられるインダストリアルものがイイんです!
時計史に名を刻むレジェンドがデザインした傑作たちは、威厳と等しく価格も雲上(涙)。でも時計畑じゃなく、インダストリアルデザイン界の巨匠が手がけた名作時計なら、センスも格も遜色ないのにコスパは桁違いですよ!ってハ・ナ・シ♪
インダストリアルデザイナー時計を選ぶべき3つの理由
①なんといっても価格がお手頃!
熟練職人がひとつひとつ精魂込めて作る高級時計に対して、インダストリアル系の腕時計は大量生産が常。スケールメリットの違いで値段は断然手頃。
②そして数が多い!
大量生産されてるってことは、流通量も多いってこと。少量ずつしか作れず、必然的に限定生産になりがちだった高級時計より入手しやすいのも◎。
③当然イケてる!
やっぱり餅は餅屋。時計専業じゃなくても、デザインのプロフェッショナルが手がけてるから、どれも当然センスフル。むしろ脱平凡な個性派揃い!
【4~9万円台部門】デザイナーズ時計4選
バウハウスの流れを汲む直球デザイン
BRAUN[ブラウン]
AW10 4万9500円
1989年に発表されたオリジナルの忠実復刻版。母国ドイツ製ってのも嬉しすぎ。クォーツ。径33.5mm。(マーサインターナショナル)
40年近くに亘って同ブランドのデザイン部門を牽引し、かのアップル社製品にも多大な影響を与えたとされる、通称“ドイツプロダクトデザインの父”。500を超える名作を世に送り出したなかで、唯一手がけたアナログ腕時計が本作。「Less but better」という氏のデザイン哲学が凝縮した佳作として、今なお世界的人気。
隠れ名作たる電卓もモノ好きには刺さる!! ブラウンのBNE001 7150円(マーサインターナショナル)
デザインから仕上げまで日本の美意識を結集
sazaré[サザレ]
SK01 5万5000円
2018年創業の新鋭。ケースは福島県、ベルトは埼玉県、組み立ては長野県と全てジャパンメイド。クォーツ。径38mm。(ビヨンクール)
かの深澤直人氏の事務所から独立した注目のアートディレクター。今作もシンプルに見えるものの、曲線を多用した温かみを感じるSSケースに、丸みを帯びた風防、ブランド名すら排除した文字盤、肌当たりの優しい羊革ベルト等々、こだわりの意匠の蓄積で只者ならぬ佇まいに。“こまかな”を意味するブランド名にもドンピシャ。
アジア料理の食器を洗練アップデート。九谷セラミック・ラボラトリーのETHNI9 拉麺6600円(CERABO KUTANI)
奇抜!? いや人間工学に基づいてますから!!
LIP[リップ]
マッハ2000 6万4900円
「2000年になっても色褪せない」というコンセプトで1975年にデザインされた超名作。クォーツ。W42×H40mm。(ビヨンクール)
フランスのデザイン界に多大な功績を残した巨匠の代表作のひとつ。異なる色で彩られた3つの球体リューズもさることながら、直線と曲線を組み合わせた左右非対称のSSケースも極めて独創的。ただ実はこのフォルムは奇を衒ってるわけじゃなく、人間工学や流体力学に基づき、快適な着用感を求めて設計されたものだそう。
フランスの高速鉄道「TGV」の車両をデザイン
愛らしさと視認性を両立させるデザインも秀逸
MONDAINE[モンディーン]
ストップ・トゥ・ゴー 9万9000円
1986年に誕生した、傑作クロックの腕時計バージョン。特殊機能(後述)まで完コピ。クォーツ。径41mm。(DKSH MESジャパン)
エンジニア兼スイス国鉄の社員という異色の経歴の持ち主が、1944年に手がけた傑作クロックには、より正確に列車を運行すべく「ストップ・トゥ・ゴー」という特殊機能が。これは親時計と同期するために秒針が58秒で1周し、12時位置で約2秒停止後、分針が1分進んでから再始動するというもの。真面目なお国柄の写し鏡ですな。
元のクロックはスイスの駅3000か所で活躍している
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※表示価格は税込み
[ビギン2024年8月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。