【チャンピオン、ティンバーランドなど】米国の名門が日本で肝入れした 4名作
難易度の高いリクエストにも120%応える日本のモノ作り力に惚れ込んでいるのは、当然リーバイスだけにあらず! 品質命の名門たちほど、今こぞって肝入りの製品はメイドインジャパンで作り上げてるんです(誉)。
国内工場で再現した伝説の“シルバーグレー”
Champion[チャンピオン]
トゥルートゥアーカイブス リバースウィーブ 1stパテントモデル クルーネックスウェットシャツ
チャンピオン自らが秘蔵のアーカイブを忠実復刻する、「トゥルートゥーアーカイブス」ライン。その定番品であるこの30年代〜40年代の最初期リバースウィーブにもまた、日本の技術力が凝縮しています。というのも往時のカタログに“シルバーグレー”と記載されていた生地は、実物を目にすると色が生成りがかっていたうえ、杢感もかなり荒々しかったそう。ただこれがなんとも言えず渋イイ。
でもいざそれを再現するとなると、全工程で細部まで入魂してくれる日本の工場とタッグを組む必要があったんだそうな。詳細は明かせませんが、紡績段階から特注した糸を使い、特殊な編み機を用いることで見事完コピ。通ほど響く伝説の色、着てみたくなったでしょ? 2万4200円(ヘインズブランズ ジャパン カスタマーセンター)
リアルがすぎる味出しが◎
Timberland +81 3[ティンバーランド +81 3(エイトワンスリー)]
デニムジャケット
創業50周年を祝して昨年新設されたこのコレクションは、名前通り日本にフィーチャーしたもの。東京発のデザインチームが、同社のヘリテージアイテムを、日本のクラフツマンシップをもとに現代へとリバイバルさせるのがコンセプトなんです。今作もストリートで絶大な影響力を及ぼしていた、同社の80年代アーカイブが元ネタ。
日本の工場で織り上げたセルビッチデニムを、日本の職人が加工することで、まるで80年代からタイムスリップしたかのような、リアルすぎるヴィンテージ顔に。同社の顔とも言えるイエローブーツと同じ“ウィート(小麦)”カラーの糸で縫製しているのも、当然日本の工場。まさに日米合作! 5万8000円(ティンバーランド/VF ジャパン)
岡山で本藍染めしたスペシャルオックス
Brooks Brothers[ブルックス ブラザーズ]
コットン オックスフォード インディゴ 6つ釦(ボタン) ドレスシャツ
まず目を奪われるのが、この深くて美し〜い藍色の生地。これは何を隠そう、米国製コットンで紡いだ60番手双糸を、岡山で本藍染めして織り上げた、先染めオックスフォードなんです。デニムと同様にいい感じの風合いに育ってくれるのは言わずもがな。で、これに並ぶほど胸アツなのが、玄人好みなディテールの数々。
80年代の6ボタンポロカラーシャツをベースに、ヨーク幅やフロントカット、カフス、剣ボロ、前立て幅、“Makers”の文字が刻まれた織りネームなどなど、日本の老舗工場の力によって、トラッド好き感涙の意匠を完全再現してくれてるんです。シルエットまで当時と同じくユルめに設計されてるのも趣あり。2万4200円(ブルックス ブラザーズ ジャパン)
縫える工場がなかなかない19オンスの極厚キャンバス
SIERRA DESIGNS[シエラデザインズ]
70’S キャンバストート
シエラといえばマウンパ。ですが実は同ブランドがアウトドア分野以外にも進出しようと画策していた70年代には、こんな普段使い向きの隠れ名品が。ただこれを当時と遜色ないほど頑強な生地で仕立てようと思うと、縫製を担える工場はかなり希少。
今作は福島県の実力派ファクトリーの力を借りることで、晴れて19オンスというヘビーキャンバス地を採用することが可能に。レザーハンドルと相まってエイジングの期待値も高し。全3サイズ、6色展開。Sサイズ(オリーブ×ベージュ)/W43×H31×D15cm。1万3200円。Mサイズ(ネイビー)/W50×H32×D20cm。1万4850円。Lサイズ(レッド×ネイビー)/W61×H35×D22cm。1万6500円(以上、アリガインターナショナル)
70年代の隠れ名品をジャパンメイドで復刻
※SIERRA DESIGNS 1977 USAカタログ
※表示価格は税込み
[ビギン2024年5月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。