“通しか知らない”をサクッと学ぶ[10minutes ヴィンテージ]
「コアな服好きしか知らない ラングラーの兄弟ブランド」
ラスラーのデニムパンツ
TEACHER:古着屋ジャム バイヤー 田中直樹さん
最近ではヴィンテージジーンズの値段が爆上がり。玄人ウケする名品を手に入れるためには、選びのセンスよりどれだけ大枚をはたけるかが問われる、悲しい状態が続いてます。今回はそんなヴィンテージブームのカウンターとなり得るブランドを紹介。
「"RUSTLER(ラスラー)"はかのラングラーの兄弟ブランドとして、通の間では知られる存在。おそらく1970年代頃から存在しているんですが、日本には正規ルートでは流通していないため、知名度はほとんどありません」
おかげで日本では主に古着市場でしか入手できず、相場もなんと5000円前後! それでも玄人筋から評価が高い理由は?
「純粋にベーシックでクオリティが高い。要所にしっかり補強のステッチが施されていたり、程よく厚手の生地が使われていたり、安かろう悪かろうな感じは一切ない。さすがはラングラーの血筋だなと」。分かる人にだけ分かってもらえる"印籠力"と、費用対効果の高さは折り紙つきです!
[目利きPOINT]
生地も厚手でイイ味に育つ可能性大
ラスラーの
デニムパンツ
米国でもディッキーズと同じく、大手スーパーで売られているというラスラー。そんな庶民派な位置付けなのに、クオリティは高いってとこが、物好きには響くとこ。ラングラー譲りの王道ベーシックデザインは汎用性も高し。3960円(古着屋JAM オンラインストア)
色もモデルも種類豊富
昨今のブラックデニムブームに後押しされて、ジャムでもブルーよりブラック人気が高いというラスラー。実はダック生地にトリプルステッチが多用されたペインターパンツなんかも流通していて、多彩な製品を展開していることがわかる。ともに4950円(ジャム)

古着屋ジャム バイヤー
田中直樹さん
北海道から九州まで、全国に根を張る関西初の有力ヴィンテージショップ。そのバイヤーは知名度の低い名品も多数発掘する目利き。
※表示価格は税込み
[ビギン2023年8月号の記事を再構成]写真/上野 敦(プルミエジュアン) 文/黒澤正人