じつは語れるNYスタジャンがいいじゃん
絶対に失敗したくない「価値あるアウター」
「価値あるアウター」てなによ? それはズバリ「自分の趣味趣向」に合っていて“使えるじゃん”と心の底から思える一着のこと。 息子がハタチになったら譲る!なら……
20年後のストリートでもきっと価値あるアウターだ
モルガーのニット2万7500円(ビームスF) スティーブン アランのパンツ2万2000円(スティーブン アラン シンジュク) リプロダクション オブ ファウンドの靴2万3650円(アイ ファウンド)
アウターは他の服と違い、一年にそう何着も購入するものではありません。予算的にもシーズンの買い物のハイライトになるかと。とくれば、例えば機械式時計のように「いつかは子どもに譲りたい」という目線の選び方があってもいいのでは?
スタジアムジャンパー、略してスタジャン。アイビーリーグの野球選手が着用したウォームアップ用の防寒着が発祥です。袖などにレザーを用い、レタードでデザインされたものがオーセンティックと目されています。とりわけ、ここでその価値を推したいのがアヴィレックス。
一世風靡した『トップガン』等のフライトジャケットの印象が先行するブランドかもしれませんが、実は90年代のヒップホップシーンでは数多のアーティストが同社のレザーブルゾンを着用していました。ビギーの愛称で知られるノートリアスB.I.G.をはじめ、90年代を代表する名盤で必ず名の挙がるNASやウータン・クラン等々。
NYで活動するラッパーの手により、ストリートファッションの定番アウターとしての地位を築きます。ベースボールとヒップホップ、NYを彩る2大カルチャーを背に宿すレザースタジャンこそ、老いも若きも着られる、十数年後もきっと普遍の価値や魅力が備わっていると思う次第!
アメトラでありストリートでもあるスタジャンは、日本のお洒落ラッパーの代表格PUNPEE氏も巧みに着こなしていたりと、可能性の広いアイテム。ちなみにスタジャンという呼称は和製英語で、米国ではヴァーシティジャケットと呼ばれるそう。そんな蘊蓄も含め、いつか我が子に披露したい!
90sのNYを席巻したストリートの真髄を羽織る
AVIREX[アヴィレックス]
シグネチャーバーシティジャケット
メルトン×カウレザーという、王道のアメトラスタイルの一着。数多くのアーティストから支持を集めるモデルを、90年代~Y2Kファッションの雰囲気を感じさせるカラーリングに落とし込んでいる。6万9300円(アヴィレックス)
シックなコーデのアクセントに利くレタードデザイン
伝説的ラッパーが愛したアヴィレックスこそスタジャンの本流!
[ザ・ノートリアスB.I.G.]
90年代に活躍し、シーンの可能性を広げたブルックリン生まれの名ラッパー。巨漢で知られ、愛称はビギー。97年、当時のヒップホップ東西抗争の最中凶弾に倒れる。享年24歳。
名門の黄金期を知るスタジャンのザ・クラシック
SETTLEMIER’S[セトルマイヤーズ]
NEW YORK YANKEES JACKET(左)、BROOKLYN DODGERS JACKET(中央)、NEW YORK GIANTS JACKET(右)
ポートランド発のスタジャンメーカーが、かつてのNYを本拠としていた名門球団にオマージュ。西海岸の球団として知られるドジャースやジャイアンツも、1957年まではNYで活動しており、当時のデザインを再現している。各10万7800円(メイデン・カンパニー)
名門クラブの黄金選手を知る
名門クラブの黄金時代をオマージュした前述のバーシティジャケット。そのルーツを羽織っていたであろう(?)黄金選手についてもおさらいしよう。
![[30sヤンキース]ベーブ・ルース](https://www.e-begin.jp/begin_cms/wp-content/uploads/2023/12/c_2401_NY_studio_jumper_07_g1.jpg)
![50sドジャース]ジャッキー・ロビンソン](https://www.e-begin.jp/begin_cms/wp-content/uploads/2023/12/c_2401_NY_studio_jumper_07_g2.jpg)
![[50sジャイアンツ]ウィリー・メイズ](https://www.e-begin.jp/begin_cms/wp-content/uploads/2023/12/c_2401_NY_studio_jumper_07_g3.jpg)
※表示価格は税込み
[ビギン2024年1月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。