COOL Begin

”通しか知らない”をサクッと学ぶ[10minutes ヴィンテージ]

「骨太好きの証となる身分証明アクセサリー」

USミリタリーのIDブレスレット

USミリタリーのIDブレスレット
TEACHER:COUNTRY GENTLEMAN 代表 城取陵太さん

深〜いヴィンテージワールドには、ネイティブアクセに比肩するほど骨太なアクセ類がチラホラ。その筆頭が米軍のIDブレスでしょう。

「19世紀中頃のアメリカ南北戦争の頃は、まだIDブレスは存在しておらず、兵士たちは亡くなった際に自分がどこの誰なのか判別できるように、自らのベルトのバックルに名前や故郷、宗教などを引っかき傷で記していたそうです。」

「そこでIDを身に付けるという文化が花開き、第一次世界大戦の頃になると、IDブレスが一般の兵士たちの間まで広く普及。銅や鉛だと腐食しやすいため、銀素材のブレスにIDを組み合わせて着用するスタイルが流行しました」。

耐腐食性を考慮した結果、アクセとして使いやすい銀素材で作られることになった……なんてロマンありすぎ! 硬派な背景もまた玄人筋から人気を集める理由になってるんです。「シンプルで使いやすいけれど、当然すべて一点もの。お守り的意味合いをもたせたい人にもオススメですね」
 

裏には当時の着用者の個人情報が

USミリタリーのIDブレスレット

USミリタリーのIDブレスレット

USミリタリーのIDブレスレット

ゴツくて無骨なIDブレスにあって、薄型IDが装着された珍品。名前や住所などの個人情報のほか“XL TRADE MARK”という、製造を担ったブランド名の刻印もあり。40年代製のものと考えられるが、傷もいい味に。1万7800円(COUNTRY GENTLEMAN)

幸運のお守りとなる“除隊”刻印ver.も

USミリタリーのIDブレスレット

ヴィンテージ市場に流通するIDブレスの中には、悲しいことに戦地で亡くなった兵士のものもあるそう……。しかしながら、写真のブレスにはなんと“ENTERED=入隊”と一緒に“DISCHARGED=除隊”を示す刻印が。「これは過酷な戦争を生き抜いた証。

このIDブレスは“生命力の強さ”や“幸運”をもたらすお守りになるかも……なんて自分なりの意味付けができるのもヴィンテージアクセの魅力なんです」。1万9800円(COUNTRY GENTLEMAN)
 

“入隊”と“除隊”の年月が刻印

USミリタリーのIDブレスレット

Profile
COUNTRY GENTLEMAN 代表 城取陵太さん

COUNTRY GENTLEMAN 代表

城取陵太さん

ヴィンテージ素材を用いて自ら作ったオリジナルアクセと、海外から買い付けたヴィンテージアクセを扱うブランド兼ショップのボス。

 


※表示価格は税込み

[ビギン2022年10月号の記事を再構成]写真/上野 敦(プルミエジュアン)文/黒澤正人

Begin 2022年10月号

Begin 2022年10月号

本格靴会議2022

特別定価820円(税込み)

詳しくはこちら

Begin Recommend

facebook facebook WEAR_ロゴ