”通しか知らない”をサクッと学ぶ[10minutes ヴィンテージ]
「漁師用ゆえのクリーンさ。 漁るなら今のうち!」
ドイツのフィッシャーマンシャツ
TEACHER:古着屋ベルエキップ 店主 トロンボさん
気温の上昇とともに清涼感のあるアイテムが恋しくなってくるこの時季、青田買いを狙うモノ好きに推したいのが、ドイツのフィッシャーマンシャツです。
「起源は1890年頃〜1940年頃と諸説あるんですが、面白いのは漁師用に仕立てられているがゆえの風変わりな意匠。まず海を根城にする男たちのアイデンティティが反映されてか、ブルー×ホワイトのストライプがとにかく涼しげ♪ でいて生地は適度に厚手で、アウター感覚としても着られるから長いシーズン活躍してくれる。」
「また、万が一海に落ちた際にクイックにガバッと脱げるように設計された、プルオーバー仕様のワイドシルエットも魅力ですね」。たしかにユルさが正義な今の気分にも合致するし、クリーンだけど少し風変わりで真面目すぎないとこもイイ!
「昨今母国ドイツやフランスでも再注目されていて古着バイヤーたちも血眼になって探しているため、値上がりも必至。ハッキリ言って漁るなら今のうちです!」
ドイツ語で“100%コットン”
ドイツのフィッシャーマンシャツ
衿や前立てなど、いくつか仕様の異なるフィッシャーマンシャツが存在している(下参照)が、こちらはポピュラーなバンドカラー×ヘンリーネックのプルオーバータイプ。“品”と“雄々しさ”と“ユルさ”の黄金バランスに惚れ惚れ。6600円(古着屋ベルエキップ)
より通好みなスキッパー型も!
胸元がガバッと開いた涼しげボタンなしタイプ
一口にフィッシャーマンシャツと言ってもさまざまなバリエあり。こちらはボタンレスのスキッパー仕様で、より涼しげな印象を演出したいオシャレ巧者向き。海のワークウェアだからこその肩の落ち感も、旬と背景を両得できる。7700円(古着屋ベルエキップ)
古着屋ベルエキップ 店主
トロンボさん
トロンボさん自ら国内外でバイイングしたユーロ古着をメインに取り扱う、人気ネットショップ。ユーロ古着への造詣は海より深し!
※表示価格は税込み
[ビギン2022年7月号の記事を再構成]写真/上野 敦(プルミエジュアン)文/黒澤正人