特集・連載
「ビギンに洗脳されて(笑)いつか買うと決めていたミリタリー由来の名機」IWC
センスがエグい腕時計ガイド ビギンは考えました。センスがいい人は、腕時計選びの背景にも光るものがあるはずだ。時計との巡りあわせは、時にその人の生き様までも垣間見えるのです。だからこそ、えげつないセンスを感じさせる愛機の選び方を知りたい! 時計は、持ち主の味(センス)が現れるものだから。 この記事は特集・連載「センスがエグい腕時計ガイド」#27です。
ビームス ゴルフ 遠藤秀幸さんの俺的名作時計
【IWC】MARK XII
今回なぜこの時計を買ったのか聞かれて少し驚きました。なぜって昔のビギンや時計ビギンを見たのがキッカケでしたから(笑)。まさかあれほど紹介していた御誌に、逆に購入動機を聞かれることになるとは、なんだか不思議な気持ちです(苦笑)。
90年代後半に多分両ビギンが一番推していたモデルで、僕はモロにその影響を受けました。当時はロレックスのエクスプローラーⅠの初期モデルが、他のスポロレに先んじてプレミア化し始めていた時期で、これはその対抗馬として何度も何度も特集されていたんです。
あまりにビギンが推すものだから、すっかり洗脳されてしまって、いつか必ず手に入れたい時計リストに刻まれることに。
実際に入手したのは、それから20年近い時を経た2015年。いわゆるデカ厚ブームが落ち着いてきた頃で、自分もそろそろ新しい時計が欲しいなと物色し始めていた時、ふと思い出して調べてみたんです。そしたら文字盤が日焼けしていい感じに味が出たマーク12が見つかって、渋くてイイじゃん!って。
考えてみれば初登場は94年。もう30年経ってますから、ヴィンテージ化する個体が出るのも納得です。当時の販売額とそれほど変わらないのもお得感があってよかった。36mmの小ぶりなサイズ感といい、軍用時計由来のベーシックで無骨な顔つきといい、今の気分にも、どんな服装にも馴染んでくれる。
と色々言っちゃいましたけど、これもほとんど御誌の受け売りです(笑)。
実用性を極めた無骨顔はネイティブアクセともすんなりシンクロ
IWC
MARK XII
航空機内の磁気や温度変化に対応するため、軟鉄インナーケース内蔵の2重ケース構造に設計されたマークシリーズ。94年に登場したこのマークⅫは、その基本仕様を踏襲しながら、ジャガー・ルクルト製の自動巻きムーブCal.884/2を搭載。径36mmという小ぶりなサイズ感にも惹かれているそう。
ビームス ゴルフ 戦略担当
遠藤秀幸さん
服好きに響くシャレ感と機能性を併せ持つビームス ゴルフの顔としてお馴染み。今狙うべきは、IWCのヨットクラブ(金無垢)と予想。
[おいしい時計選びの極意]一番人気の色か、一番人気のない色を選ぶ
[ビギン2023年8月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。