特集・連載
「仕事柄、 ルーツのある名品にどうしても惹かれてしまいます」オメガ
センスがエグい腕時計ガイド ビギンは考えました。センスがいい人は、腕時計選びの背景にも光るものがあるはずだ。時計との巡りあわせは、時にその人の生き様までも垣間見えるのです。だからこそ、えげつないセンスを感じさせる愛機の選び方を知りたい! 時計は、持ち主の味(センス)が現れるものだから。 この記事は特集・連載「センスがエグい腕時計ガイド」#25です。
ナナミカ 遠藤誠也さんの俺的名作時計
【オメガ】コンステレーションC
20代までは映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』でお馴染みのカシオ データバンクを愛用。あの不思議と抜けている感じが自然体で自分らしくていいと思っていました。ただ30代を迎え、結婚して子どもも生まれ、もう少し大人な時計を身に着けたいなと。
僕は仕事上、名品と呼ばれるものをベースに商品企画をすることが多く、ルーツのあるものやシンプルな意匠に魅力を感じる性分で。そこで、アナログでも手入れをすればしっかり駆動するアンティークが自分に合っているのでは?と考え、専門店を巡って1971年製のオメガ コンステレーションCラインを購入しました。
ケースとラグが一体化したシンプルで美しいデザインも然ることながら、何より時計界のピカソと言われるデザイナー、ジェラルド・ジェンタ氏が手掛け、後に生まれる数々の名品に影響を与えたというストーリーにグッときました。
カジュアルな服装にはアクセサリー感覚で映える存在になり、一方で冠婚葬祭にも着けられる品のある佇まいも気に入っています。ブレスレットが純正で貴重なことはもちろん、着け心地もいいですね。
これを毎日着けるようになってからは、より時間に気を配り、また雨の日や夏場は少し丁寧に扱うという変化がありました。古いものとはいえ毎日着ければずっと動き続けるし、手入れをして長く使いたい。そして、子どもたちが大人になったら使ってもらいたいですね。目指せ、100年時計!
オメガ
コンステレーションC
ケースとラグが一体化し、流れるようにブレスレットへと繋がるエレガントなデザインは、当時多くのウォッチブランドに影響を与え、腕時計史上の傑作のひとつに数えられる。ブレスレットは光を受けて様々な表情を見せるだけでなく、快適な着け心地を保証する。
「一体型」デザインを手掛け、多くの時計ブランドに影響を与えたジェラルド・ジェンタ氏
ナナミカ MD
遠藤誠也さん
1989年生まれ。ナナミカ「ザ・ノース・フェイス パープルレーベル」の企画を手掛ける。趣味のキャップコレクションは200個以上!
[おいしい時計選びの極意]モノの背景と自分のライフステージを重視
[ビギン2023年8月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。