特集・連載
使い続けてウン十年 ご長寿 傑作モノ図鑑 vol.5 「エル・エル・ビーン」
ご長寿 傑作モノ図鑑
機能性に優れ、流行にとらわれることなく使うことのできるモノ。長年にわたって使用することで味が出て、さらに愛着が湧いてくるのが傑作品たるゆえんってワケです。そんな持ち主の愛情がにじみ出たご長寿傑作品をご紹介!
この記事は特集・連載「ご長寿 傑作モノ図鑑」#05です。 機能性に優れ、流行にとらわれることなく使うことのできるモノ。長年にわたって使用することで味が出て、さらに愛着が湧いてくるのが傑作品たるゆえんってワケです。そんな持ち主の愛情がにじみ出たご長寿傑作品をご紹介!
20年モノ
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エル・エル・ビーン インターナショナル シニア・マネージャー・マーチャンダイジング・アンド・クリエイティブ 柱本英樹さん
100年以上の歴史を持つアウトドアブランドで、日本市場におけるMDやプロダクト、広告宣伝ビジュアルのトップを務める。
「ダッチオーブンを運ぶのにぴったり! 手入れをしなくても任せて安心です」
エル・エル・ビーンを代表するアイテムといえばコレでしょ!というトートバッグのなかでも、柱本さんの愛用品はハンドルにレザーを使ったコチラ。懐かしい雰囲気とアウトドアテイストが漂い、シンプルで洗練されたイマドキのモデルよりも、エル・エル・ビーンらしさ満開です。現行品であるカタディン・ボート・アンド・トートとの主な違いは、ハンドルが短め&カタディンロゴが大きめで、底面がバイカラーになっている点。もちろん、24オンスのキャンバス地は1944年の発売以来変わっておらず、今も昔もアメリカ・メイン州でつくられています。
20年の歳月はこんなところに。レザーハンドルの色は少し剥げているものの、丈夫なステッチ&リベットで接合部分は頑丈そのもの。
柱本さんに買った当時のことを聞くと、「1992年にアメリカ以外で初めて出店した、自由が丘店に勤務していた頃に購入したもの。当初は通勤やレジャーに使っていましたが、だんだん汚れていくにつれてキャンプやアウトドアでガシガシ使うようになりました」と思い出とともに語ってくれました。
手入れなしで使い続けている割には、キャンバス地に擦れが少し見られる程度。鮮やかなグリーンが往年のファンには嬉しい限り。
キャンバス製ゆえ気になるメンテナンスについて聞いたところ、「特にこれといった手入れはしていません!」と即答。最近ではもっぱらキャンプで使うダッチオーブンを運ぶのに使っているそうで、まさにルーツともいえるアイスキャリアのような存在。アウトドアマンらしい使い方に感服です。
ダッチオーブンを運んでいるだけあって、中面は汚れていますが、機能性は申し分なし。トートバッグ冥利に尽きるってもんです。
写真/武蔵俊介 文/トライアウト