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フランス軍パンMー47

ウエスト2つボタンのM-47
TEACHER:アーチ代表 山内公史さん

軍パンはジーンズと並ぶ男の定番品。ヴィンテージ市場でも山ほど見かけますが、その多くはアメリカ軍のもの。ですが当然軍隊は各国に設けられているので、国ごとに特色の異なるミリタリーウェアは山ほど存在しています。そんななか、服好きの間で長らく人気なのがフランス軍パン“M-47”。

山内さんに伺うと、「1940年代から1970年代にかけて作られていたモデルで、かの伝説的デザイナー、マルタン・マルジェラも愛し、リメイクして自身のコレクションで発表したことでも知られる名品中の名品です」。

通の間では米国軍パンともまた趣の異なる、雄々しいルックスで愛され続けているんですが、年々タマ数が減ってきてるんだとか。

「もう母国フランスでも買い付けが困難になってきているようで、日本市場での流通数も減ってきています。とくに’40~’50年代まで作られていたとされる“前期モデル”はかなり希少! ’60年代以降に作られた“後期モデル”よりも生地が肉厚でシルエットも極太。ワイド流行りの今の気分にも合致してますし、単純に見た目の雄度も高い」。

「ウエストのボタンが2つ付けられているのが“前期”、1つしか付けられていないのが“後期”と、ビギナーでも簡単に見分けられるのもオススメする理由です。人とのカブりも少ないし、通にも一目置いてもらえる。2つボタンを見かけたら迷わず入手しておきましょう!」

フランス軍パンMー47

フランス軍パンM-47

’40〜’70年代まで製造されていたとされる名品。ヴィンテージ市場での流通量は年々減ってきているが、山内さんは数年前、フランスで奇跡的に大量のデッドストックの買い付けに成功! 2万5000円(アーチ)

※↑はデッドストックにしては破格の価格。サイズや状態によって上下するが、ユーズドなら1万円台でも購入可能。

前期&後期[ディテール点検]

M-47は、大きく分けて“前期”と“後期”の2モデルに分類される。ここでは顕著に特徴の異なるディテールを、わかりやす〜くサクッと解説いたします。

シルエット

フランス軍パンMー47
左/前期 右/後期

前期は股上が深くてワタリもゆったり、テーパードも緩め。後期は前期より浅めの股上で全体的にスリム化され、テーパードもキツめになっている。Mー47後期/2万円(アーチ)

前期

フランス軍パンMー47
股上深めのワイドストレート

 

後期

フランス軍パンMー47
全体的にほんのり細身のテーパード

生地

フランス軍パンMー47
左/前期 右/後期

雄度の違いは一目瞭然! 前期は極厚で見るからにタフなツイル地なのに対し、後期は厚手ながら前期よりはいくぶん軽くなったヘリンボーン生地へと変更されているのだ。

前期

フランス軍パンMー47
肉厚で堅牢なコットンツイル

 

後期

フランス軍パンMー47
適度にライトなコットンヘリンボーン

サイズ表記

フランス軍パンMー47
左/前期 右/後期

右側の数字は“レングス”、左側の数字は“ウエスト”を表す。個体差も激しいが、大体“1”で股下約70cm、ウエスト約80cmとなり、数字が1つ上がるにつれ2~3cmずつアップ。

前期

フランス軍パンMー47
ウエスト内側にスタンプにて印字

 

後期

フランス軍パンMー47
ウエスト内側にタグを付けて表記

ボタン

 

前期は2つボタン

フランス軍パンMー47

後期は1つボタン

フランス軍パンMー47

山内公史さん

アーチ代表
山内公史さん

札幌の古着店でバイヤーを務め、’90年代後半から仏軍モノを普及してきた先駆者。’04年にアーチを創業して以降も、年4回渡仏する。

 


[ビギン2019年8月号の記事を再構成]写真/上野 敦(プルミエジュアン) 文/黒澤正人

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