特集・連載
「クラシックなものでしか得られない味わいって確実にあるんです」
旅とカバンと横丁 遠い海外よりも安近短(安く・近く・短く)な国内旅行の機運が高まる今、旅カバン選びもアップデートの時。そして、そのヒントはズバリ「横丁」! 細い路地裏に狭い店内、食べ歩きにも活躍する小さくて使える旅カバンこそ、安近短時代の大正義なのです! この記事は特集・連載「旅とカバンと横丁」#06です。
“愛用者に聞く”令和のイマこそ新鮮でカッコイイ
ロマン派カバン旅行記
使い勝手に関しては正直他にも優秀な鞄はたくさんあります。でも、佇まい自体に何とも言えない味があり、携えると気分もアガる……。安・近・短な旅だからこそ、便利さよりも浪漫優先で鞄を選ぶのも一興。長年の実践者の声を聞きました!
スタイリスト
梶谷早織さん
ドレスからカジュアルまでメンズファッション全域を得意とし、女性スタイリストの中ではおそらく日本で一番多くスーツを扱ってきた方。忙しい合間をぬって家族でサーフ&スキーへ行くのがお好き。
ファミリー目線で!
20年間グローブトロッターを愛用するスタイリスト梶谷さんは語る……
服飾業界の先輩たちが持っている姿に憧れて、このグローブ・トロッターを買いました。使い勝手は……正直あまり考慮せず(笑)。
とくに私のは旧型で2輪の小さなホイールに、伸びるハンドルも付いていませんから、ヨーロッパの石畳みを移動するときなどはそりゃあもう大変でした(笑)。でもそれを補って余りある存在感とお洒落さがあり、持ってると優越感に浸れるんですよね。
今は鞄に限らず服でも機能的なアイテムが注目されがちですが、クラシックなものでしか得られない味や佇まい、所作の美しさは確実にあるんだと思う。ちなみにトロッターなら、自宅で出しっ放しで収納がわりにしても絵になりますよ。
40Lだと少し心許ないですが、このサイズなら家族の小旅行でも活躍。家族3人分の着替えが入り、夫の車で移動するから、持ち運びに多少難があっても気になりません。というか、たまの旅行ですから、ちょっぴり不便でも、気分のいいほうを私は取りたい。
息子が小さい頃、旅先でマイ椅子のようにチョコンと座っていた姿は、鮮明に脳裡に焼きついていて。将来息子がこの鞄を転がしてアチコチ旅する姿を夢想するのが楽しみです。
ファミリーの[安・近・短]は40+10Lが正解
GLOBE-TROTTER[グローブ・トロッター]
オリジナル キャリーオン・4ホイール
梶谷さんと同じような雰囲気のトロッターを使いたいなら、おすすめはこちら。現行モデルは、伸縮式ハンドル&4輪でアップデートされている。写真は機内持ち込み可の34Lサイズ。W40.5×H56×D21cm。17万6000円(グローブ・トロッター 銀座)
※表示価格は税込み
[ビギン2023年4月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。