特集・連載
HOTな話の水先案内人・岩井祐二のひとり【情熱西陸】vol.11
「新しいスタイルに出会えるプロ目線が行き届いたお店」
『カジカジ』元編集長・岩井祐二の情熱西陸 関西の伝説的雑誌『カジカジ』の元編集長が、ウエストサイドのHOTなネタを“一人で写真を撮って原稿を書いて伝える”情熱連載! この記事は特集・連載「『カジカジ』元編集長・岩井祐二の情熱西陸」#11です。
nation【ネイション】
今回は、数々の死線をともに乗り越えてきた戦友、圓 進さんがディレクターを務めてリスタートした洋服店「ネイション」のご紹介。
圓さんは、僕が「カジカジ」の編集長をしていた頃、エーススタイリストとして数多のページを担当してくれた方で、どれだけタイトでどれだけ無茶ぶりなオーダーをしても、せっせと何十体もスタイルを組んでくれた、笑顔の絶えないナイスガイです。
リースしてきた洋服たちに囲まれて仕事をしているときは本当に楽しそうで、根っからのファッション好きなんだなぁと感心したことを今でも覚えています。その熱量は歳を重ねた今も変わっておらず、今回手掛けたお店にも圓さんの匂いがプンプンと充満していました。
テーマはズバリ、“スタイルに幅をもたせるお店”。スタイリストとして、一つの洋服が持つ可能性を最大限に引き出し、着ることの楽しさを拡張させることを考えているそうで、圓さんがいま気になるスタイルへの道しるべが、店のあちこちから感じられます。
左/LAのブランド、「ミスターグリーン」のスウェット1万6500円。大好きなクラークスも豊富に。
お店を手掛ける際、アメリカ西海岸まで赴き自らの脚と眼で古着を買い付け、LA直輸入のブランドもラインナップするなど、セレクションの本気ぶりも見事。
そして、商品を揃えるだけでなく、4体あるトルソーは、ほぼ日替わりでスタイルを組み直して店頭を飾っているそう。言うなれば、USEDショップでもなく、セレクトショップでもなく、スタイルの専門店として人気を博しているのです。
よいものがあふれかえっている世の中、それをどう着てどう楽しむか、悩んでいる方も多いはず。そんなときは駆け込み寺よろしく、圓さんの笑顔と頭の中を覗きに、ぷらぷらと訪れてみてください。
右/古着を徹底的に調べ研究を重ねてローンチしたオリジナルブランド、「ファンハット」のボールハット9680円。
まどかすすむ。通称・マドゥ。USEDショップに勤務後、雑誌を中心にスタイリストとして活動。現在はさまざまなクライアントワークをこなしながら、このお店にも立つ。広島県出身のカープファン。
住所.大阪府大阪市浪速区幸町2-7-1 1F
☎ 06-6561-6210
営業時間.12:00-19:00 不定休
https://www.instagram.com/nationosaka/
IMA:ZINE
岩井祐二さん
雑誌「カジカジ」の元編集長で、西側のコアなカルチャーを熟知した関才人。現在は、大阪を代表するセレクトショップ「イマジン」のボスだ。もちろん好きなプロ野球球団は、阪神タイガース。
※表示価格は税込み
[ビギン2023年2・3月号の記事を再構成]写真と文/いわい イラスト/TOMOYA