特集・連載
HOTな話の水先案内人・岩井祐二のひとり【情熱西陸】vol.9
「関西ストリートフードのカルチャーを牽引する絶品ピザ店」
『カジカジ』元編集長・岩井祐二の情熱西陸 関西の伝説的雑誌『カジカジ』の元編集長が、ウエストサイドのHOTなネタを“一人で写真を撮って原稿を書いて伝える”情熱連載! この記事は特集・連載「『カジカジ』元編集長・岩井祐二の情熱西陸」#09です。
That’s PIZZA【ザッツピザ】
“いい店ってなんだろう”という問いに一定の定義があるとすれば、僕はそこに人が集うコミュニティがあることだと思っています。
洋服店であればいい服が置いてある、飲食店であれば美味しいご飯が食べられるのは当然として、その店が作り出す空気や出迎えてくれる人、居心地のよさ、そしてそこにいれば何か新しいことや人に出会えそうな予感がすること。それらがお客さんを呼び寄せ、知らぬ間に店を介したコミュニティが生まれてくるのだと思うのです。
今回紹介する『ザッツピザ』は、まさにそんな“いいお店”の代表格。東大阪市の布施という地に1号店を、この数年で大阪市内に3店舗を新しく展開。いわゆる“ストリートフード”のお店としては、ここ関西における草分け的存在となっています。
アパレルブランドのポップアップにはじまり、スケーターが集まって店内でトリックをしたりと、従来の飲食店ではあまり見られない光景が広がり、それをきっかけに人が人を呼ぶ連鎖にもつながって、そのコミュニティはどんどん拡大を見せています。
そしてそして、なんといってもやっぱりピザがウマい。当たり前ですが、この美味しいピザがあるから人が集まる場所になっているのは明らかで、食欲を掻き立てるメニューがずらりと並びます。
なかでも写真で紹介しているピザは、“ザッツピザ”という店名を冠したメニューで僕の一押し。甘いコーンペーストをベースに、リコッタチーズにサラミ、グラナというシンプルなコンビネーションながら、その奥行きの深い味は一回食べるとクセになります。
昼間っから、このピザとビールで“クゥー”ってやりてー!
定番の“ザッツピザ”/1000円。

東大阪の布施にある1号店をはじめ、堀江・豊崎・玉造の全4店舗を展開。地元の人にはじまり、アパレルやストリートの若者たちのオアシスとしても人気を集めている。もちろんテイクアウトも可。写真は玉造店。
住所.大阪府大阪市中央区玉造2-16-25
☎ 06-7410-5812
営業時間.11:30-21:30
定休日.火曜
https://thats-pizza.org/
IMA:ZINE
岩井祐二さん
雑誌「カジカジ」の元編集長で、西側のコアなカルチャーを熟知した関才人。現在は、大阪を代表するセレクトショップ「イマジン」のボスだ。もちろん好きなプロ野球球団は、阪神タイガース。
※表示価格は税込み
[ビギン2022年12月号の記事を再構成]写真と文/いわい イラスト/TOMOYA