特集・連載
HOTな話の水先案内人・岩井祐二のひとり【情熱西陸】vol.8
「知れば知るほど面白い“納豆カルチャー”を伝える男」
『カジカジ』元編集長・岩井祐二の情熱西陸 関西の伝説的雑誌『カジカジ』の元編集長が、ウエストサイドのHOTなネタを“一人で写真を撮って原稿を書いて伝える”情熱連載! この記事は特集・連載「『カジカジ』元編集長・岩井祐二の情熱西陸」#08です。
RYUICHI MURAKAMI【村上竜一】
好きが高じて趣味となり、趣味が高じて仕事へと、仕事が高じて情熱に、情熱が高じて文化となる。新しいカルチャーの扉を開く人にとっては、いつだって“好き”がすべての原動力であり、今回紹介する “ムラリュウ”こと村上竜一さんもその例に漏れず。
僕と同じく、大阪の雑誌『カジカジ』で編集者として活躍した彼は、今ではすっかり“納豆の人”として知られている。
「好きになったのは3年ほど前のこと。お寿司の納豆巻きにハマったことがきっかけで、いろいろな種類を試しているうちに、納豆の奥深くも奥ゆかしい世界にいつの間にかどっぷりと(笑)」。
東北から九州まで、納豆の地域性を楽しむために全国のスーパーをまわり、そこで見つけた納豆を食べてレビューするインスタグラムから始まった彼の納豆ライフ。
それはとどまるところを知らず〈ネバネバビーン〉なるアパレルブランドを立ち上げたり、全国からセレクトした納豆を販売するイベントを開いたり(今回の写真はNU茶屋町で開催されたイベント『粘覧会』会場にて)と、どんどん拡張を続けている。
その最たるものが、納豆カルチャーをあらゆる角度から掘り下げる雑誌『納豆マガジン』。これまでに2冊発行されているけれど、その密度の高い記事は読み応え十分。納豆が好きでない人も楽しめるほど、文化としての納豆の世界を興味深く伝えてくれる。
Beginが“モノが好き”を原動力にして歴史を紡いできたように、ムラリュウも“納豆が好き”を伝え続けることで、きっと日本の納豆カルチャーの発展に寄与してくれるはず。Beginもムラリュウもどんなことがあっても信念を曲げない“粘り腰”で、これからも頑張ってください!
彼が手掛ける納豆アイテムたち。
編集長を務める『納豆マガジン』一号(左)2200円、二号(右)1980円。
左/藤原食品×ネバネバビーンの“京納豆”Tシャツ4840円。中/ネバネバビーンのロンT7700円。右/ビーンくんキャップ5000円。
村上竜一。フリーの編集者として活動する傍ら、神戸で古着店『ロストバード』を展開するなど、マルチに活動するクリエイター。イケメンゆえ、最近はモデルとしても活躍している。
instagram : @mikaramura_natto
IMA:ZINE
岩井祐二さん
雑誌「カジカジ」の元編集長で、西側のコアなカルチャーを熟知した関才人。現在は、大阪を代表するセレクトショップ「イマジン」のボスだ。もちろん好きなプロ野球球団は、阪神タイガース。
※表示価格は税込み
[ビギン2022年11月号の記事を再構成]写真と文/いわい イラスト/TOMOYA