特集・連載
20代のうちに出会えてたら…良質な靴だけを取り扱うトレーディングポスト珠玉のキャップトウ
お値打ちモノgram 作り手の思いが詰まることで生まれた、価格以上の価値があるもの、つまり「お値打ちモノ」。ここでは編集部が足と口コミで見つけてきた「お値打ちモノ」の数々をシェアします! この記事は特集・連載「お値打ちモノgram」#69です。
作り手の熱い思いが詰まることで生まれた、価格以上の価値があるいいもの、つまり「お値打ちモノ」。ここでは編集部が足と口コミで見つけてきた「お値打ちモノ」の数々をシェアします!
トレーディングポストオリジナル TP1984
ノーマルラインのキャップトウ1601をベースに、ウエストのくびれをUP。この“くびれ”を生かすために、ソールの踏まず部を山脈のようにシェイプさせたフィドルバック×黒の半カラス仕上げ、縫い目の出ないヒドゥンチャネルだ。レザーソール。黒のみ。7万円。
ビスポークの意匠をフィードバック! 美への追求を惜しまぬ最高に手の込んだ国産既製靴
昨今、国産革靴への評価はうなぎ上り。お馴染みのシューセレクトショップ・トレーディングポストも、自社のオリジナルを浅草のセントラル靴へと依頼しています。
なかでも1年ちょっと前にデビューしたプレステージラインTP1984は、ついに理想にたどり着いたと創業年の1984を冠した自信作。その贅沢な仕様と丁寧な仕事っぷりは下をご参照ください。
加えて、この教科書的なシンプルフォルムのなか、ウエスト部分の絞りが強烈に利いてませんか? 美しい流線形を生かすため、実はウエスト部だけはソールのコバが張り出さないマッケイ製法、その他はグッドイヤーウェルト製法と、わざわざ切り替えてるんです。
この縫製だけでも通常の倍以上の手間! 黒のキャップトウ一型だけなのは、一足で冠婚葬祭&ビジネスのすべてをこなせる男の基本靴だから。本作を手に入れたなら、きっとこう一人ごちることでしょう。「もっと早く、20代のうちに出会えてたらな」と。




♯アッパー素材にはフロイデンベルグを使用
旧カールフロイデンベルグ社の職人が興したワインハイマー社の「フロイデンベルグ」。キメ細やかで透明感の高いボックスカーフは黒革の最高峰と称され、最高級英国靴でも用いられる。
♯後ろ姿が美しいシームレスバック
アレ、縦割れのステッチがない! 踵の曲面に合わせ一枚の革を吊り込む超絶技巧はシームレスバックと呼ばれ、マシンメイドの既製靴では物理的にほぼ不可能。震えるほどセクシー!
♯なるほど~と溜め息な丁寧な仕事っぷり
キャップトウのキャップ、つまりアッパーの切り替え部は、革のラフな断面が露出しないよう内側へと折り込んでからステッチを掛けている。革の艶やかさを邪魔しない滑らかな見た目に。
♯トレポオリジナル ♯セントラル靴 ♯職人技が随所に光る
(問)トレーディングポスト青山本店
TEL.03-5474-8725
※表示価格は税抜き
[ビギン2018年4月号の記事を再構成]
写真/上野 敦(プルミエジュアン) 文/礒村真介