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BARACUTA バラクータのG品番

スイングトップの傑作「G9」の系譜を知ろう
Gジェネレーション【研究】

G9が傑作すぎて、意外と知られていないバラクータのその他G品番の歴史。ここらでおさらいしときましょ!

’30s:英国レインウェアメーカーとして「バラクータ」がスタート

BARACUTA バラクータ

1912年より英国マンチェスターにてレインウェア工場を経営していたミラー家。同家のジョンとアイザック兄弟が会社名を’37年にバラクータ・ファクトリーに改名したのがブランドの起源。当初はコートが主力。

BARACUTA バラクータ
(BARACUTA/バラクータ)

 

スイングトップの傑作「G9」誕生

BARACUTA バラクータのG9

G9

諸説あるが、G9の原型はすでに’37年に誕生していた模様。ただしタータンチェック裏地がついたのは’38年からのようだ。写真は現行。5万600円(バラクータ カスタマーサービス)

《コチラも知っておこうG9トリビア》
 
①GはゴルフのG説
ミラー兄弟は大のゴルフ好きで、趣味のゴルフに適したウェアとして英国陸軍ジャンパーを参考にG9を開発。名称はゴルフの「G」に由来するとされている。
 
②スコットランドの名家がフレイザータータンのルーツ
G9のタータン裏地は、第二次世界大戦で活躍し、英国の英雄となったラヴァト卿の一族のもの。G9に強力なアイコンを求める兄弟の依頼で使用が許可された。
 

G9のタータン裏地

’60s:英国のW杯優勝記念で創業当初のコートを「G10」として復刻

BARACUTA バラクータのG10
コートが主力だったルーツに立ち返る初期型ロングG

G10

’66年、英国のサッカーW杯優勝を祝うべく、創業時のコートを復刻してチーム全選手に贈った。「G10」はその市販版。写真は現行。8万5800円(バラクータ カスタマーサービス)

’80s:Gシリーズが百花繚乱

BARACUTA バラクータのG5 G7 G8
コート作りの技術力を活かしたロングG

左から/G8、G7、G5

創業当時はコートの名手だったバラクータ。’80年代初頭には、その技術を生かした長丈モデルをG5、G7、G8として投入。生地はコットンギャバジンやコットンポプリンなどが用いられ、”ローズタータン”と呼ばれる青のチェック裏地を採用したモデルも存在。

BARACUTA バラクータのG11 #G10
合わせやすさ重視の裏無地G

右/G11 左/#G10

よりコーデしやすいG9として、裏地を無地にしたG11が作られた。#G10はその袖をカフス仕様したもので、上のコートと品番が重なるのは両者の販売時期がずれていたからか。

BARACUTA バラクータのG18
元祖ドライビングG

G18

ドライビング用としてG9の袖と裾のリブを排したようなデザインのG18は’80年代から存在。のちのG4に似ているが、こちらのほうがやや着丈が長め。

’90s:シュッと着られるドライビングGが進化

BARACUTA バラクータのG4
G18から派生したニュードライビングG

G4

G18の後継としてやや丈を短くしたG4投入。G9とは異なるストレートかつワイドなシルエットがドライビングジャケットとして人気を博す。それをコート丈にしたG2、逆にぐっと丈を短くしたのがG3だ。写真の現行G4は5万600円(バラクータ カスタマーサービス)
 

コート丈のドライビングG

BARACUTA バラクータのG2
G2

 

G2から派生したショートドライビングG

BARACUTA バラクータのG3
G3

マイナーだったG品番も今見ると逆に新鮮!

元祖スイングットップたるG9がバラクータの代名詞。でも最近は他品番も人気を博しており、改めてココの歴史を勉強したい人も多いかと。そこで名店セプティズの玉木さん監修の下に作製した年表が上。バラクータったら、こんなにG品番を作ってたんですね~。

中でも興味深いのがG3の誕生経緯。

「じつはこのモデルは日本市場の要請で生まれたもの。まずG4の丈を長くしたドライビングコートを英国に依頼してG2が誕生。これが売れたので、逆にG4より丈を思い切り短くしたらどうだろうということでG3が生まれたわけです」。

「ちょっと中途半端な着丈で(笑)、当時人気も出なかった気がしますが、Gジャン感覚で羽織れてボクは妙に好き。今見るといかにも’90年代的なバランスで、若い人にウケそうですけど。いずれにしろいろんなG品番が生まれたのは、それだけ基本のG9の完成度が高かった証拠でしょうね」。(玉木さん)
 

教えてくれた人

セプティズ オーナー 玉木 朗さん</p>

《日本一のバラクータコレクター》
セプティズ オーナー
玉木 朗さん

長年バラクータ製品の販売に携わり、その歴史を熟知する。これまで100着以上のG9を所有してきた、世界屈指のバラクータ愛好家。

SEPTIS(セプティズ)

EPTIS セプティズ

三軒茶屋の名セレクト。
住所.東京都世田谷区三軒茶屋1-41-13
☎ 03-5481-8651
営業時間.平日15:00~19:00 土日祝12:00~19:00
定休日.水曜
 
※表示価格は税込み


[ビギン2022年5月号の記事を再構成]スタイリング/武内雅英(CODE) ヘアメイク/北村達彦 イラスト/TOMOYA その他のスタッフクレジットは本誌をご覧ください。

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