「本当は教えたくない魔法のパスタ」

大阪府・大阪市【34 kitchen】

ひと昔前によく使われていた“サードプレイス”というワード。家と仕事場以外に、自分が安らげる場所という意味ですが、この『34（サンシー）』は僕にとってのそれ。

僕が運営しているショップのすぐ近くにあるのですが、オーナーの西野友晴くんはなんだかんだ古い友達。いつ訪れても同じテンションで出迎えてくれて、そこだけまるで止まっているかのように、落ち着いた時間が流れています。

お目当ては彼の作るパスタ。季節の素材を取り入れた変幻自在の日替わりメニューで、訪れる人たちを笑顔にしてしまう魔法の使い手なのです。

僕はいつも決まって同じパスタを頼みます。トップ写真のものがそうなのですが、あまりにも美味しすぎて、メニューにないときも“いつもの”的にオーダー。僕にとっては回復系呪文的な一皿で、ベホマのようなパスタなのです。

仕事柄、東京や海外から来られた方を連れていくこともあるのですが、みなさんそのパスタのクオリティの高さに驚かれ、心が和らぎ笑顔が増えて、商談や打ち合わせもなんだかうまくいっちゃう。やっぱり何かの魔法がかかっているようです。

また、たまにしか出合えない、奥さんが作るティラミスも絶品。甘党の僕が今まで食べた中でもベストな逸品です。夜はお酒も飲めて、つまみになるメニューも絶品揃い。ランチに商談、夜の接待に一人飲み。

僕の生活のあらゆる場面で不可欠な『34』は、いろいろな人のサードプレイスになることができる、本当は教えたくない大切なお店なのです。

いつも食べさせてもらう絶品中の絶品。パルマ産生ハムとグリュイエールチーズのフレッシュトマトソースパスタ 1200円。その日のメニューになくても、“Begin見たんですけど”と言えば作ってくれるはず（多分）。2階はヘアサロン、3階は雑貨屋さんなので、時間があればついでにどうぞ。

 
※表示価格は税込み

［ビギン2022年4月号の記事を再構成］写真と文／いわい　イラスト／TOMOYA