特集・連載
100回洗ってもヘタれないナイジェル・ケーボンの英国士官シャツ
究極のシャツ10選 Tシャツならヘインズ、デニムならリーバイス、革靴ならオールデン……。では、10年経ってもクロゼットの中心から決して外れないシャツってなに? それがテーマです。“リピート買いが絶えない”や“タフネスの極み”、“定番のアップデート”etc.。昨日も、そして10年後の今日も、気づけば着てる“究極の日常シャツ”をじっくり選び抜きました。 この記事は特集・連載「究極のシャツ10選」#05です。
Nigel Cabourn
ブリティッシュオフィサーズシャツ
10年着られる。たしかにシャツとしては理想的だけど、言うは易く行うは難し。念頭に置くべき要素のひとつが耐久面でしょう。大抵は洗濯を繰り返すうちに生地が痩せてきたり、ボタンが消失したり、何かとダメージが生じるもの。
ですが、お立ち会い。英国陸軍の士官シャツをベースとしたこのナイジェルの代表作は、しかる検査機関に耐用実験を依頼したところ驚異的な結果を記録。
一般的なテストは、10〜15回ほど洗濯機で洗う→乾燥を繰り返すところを、同内容でなんと100回実施。すると天然の白蝶貝ボタンは一切割れることなく、3枚のうち2枚は糸のほつれすらなし!
糸の紡績段階からこだわった特注のオックス生地は、むしろ肌触りはより柔らかく、風合いはより味わい深く育っていたんです。
糸に2か月、生地に2か月、縫製と仕上げに2か月……一枚作るのに計半年もの時間を要する。そんな背景がこの耐久性を生み、その耐久性が多くの服好きをリピーターへと転身させたに他なりません。
Nigel Cabourn[ナイジェル・ケーボン]
ブリティッシュオフィサーズシャツ
ブランドを代表するロングセラーシャツ。耐久性を向上させるため、ボタンに2回ずつ糸を通すなど、細部までこだわりがキラリ。カラバリも豊富で、買い足したくなる衝動に駆られる。各2万900円(アウターリミッツ)





糸の紡績段階から注力した肉厚生地
天然の貝ボタンは品格を醸し出す
ベストな着こなし
「白ワイドパンツでWILD&MILD」
ナイジェル・ケーボンのシャツ2万900円、ライブロのパンツ1万9800円(アウターリミッツ) その他はスタイリスト私物。
※表示価格は税込み
[ビギン2021年8月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。