意外になかった!?ミリタリーバッグの今どきカラー!
”ブラック”ブリーフィングこそ「玄人(クロウト)」に注目されるワケ
ブリーフィングの新シリーズ、「デルタ」を見たビギンは思わず前のめりになりました。全モデルがオールブラックで統一され、ブリーフィングのアイコンである赤いステッチ、レッドラインがない!? しかもタグのロゴまでオールブラックって……、これはこれで超イイじゃん! そこで編集長ミツキが、旧知の仲であるデザイナーの小雀さんに直撃。玄人ウケ抜群な漆黒のブリーフィングについて、根掘り葉掘り語ってきましたよ!
【ブラックブリーフィングことデルタシリーズとは?】
ベーシックなスタイルに新たな解釈を加え、゛耐久性のある機能美″を追求した新シリーズ。こちらもブリーフィングの真髄、ミルスペックに準拠した米国製だ。デルタの特徴をひと言でいえば、アイコンのレッドラインをも黒でまとめた、オールブラックのカラーデザイン。デルタのネーミングとミステリアスな漆黒の姿は、謎多き米陸軍の特殊部隊、デルタフォースにもイメージが重なり男心をくすぐる。斜めに配されたパーツ使いが多い点もデザインのアクセントとなっている。
【ブリーフィングの玄人が語る】
じつは今までなかった!?
ブラックカラーがいい理由
まさかレッドラインを使わないとは!
でもオールブラックはきっと、服好きの心をつかむ
ブリーフィングの新たなスタンダードを作りたい
そんな想いが形になったシリーズです
Begin編集長ミツキ(以下 ミツキ):ご無沙汰しております! デルタシリーズを見た瞬間から、話を聞きたくて仕方なかったですよ。小雀さん、思い切ったことやったなって。やっぱりアイコンであるウェビングベルトの赤耳、レッドラインまでブラックにしたのは、長年見てきた者ほどビックリですから。でも意図は伝わりましたよ。これはブリーフィングの新定番になる予感。
ブリーフィング 小雀さん(以下 小雀):さすがブリーフィングをよく知るミツキくん(笑)。そう言ってくれると嬉しいね。私にとっては原点回帰というか、「ブリーフィングの新たなスタンダードを作りたい」って想いから始まったシリーズなんだよね。ブリーフィングならではのミリタリズム、無骨さをまといつつ、タウンユースやライフスタイルにフィットする鞄を、改めて追求したシリーズだね。
ミツキ:そして鮮度あるソリッドな、ブラックブリーフィングができたわけですね。レッドラインがないって、中にはえーっ!?って思う人もいるかもしれないけど、玄人ウケは抜群だと思います。とくに服好きの新たなファンも獲得しそう。
小雀:ホント? それはまた嬉しいね。
ミツキ:やはりオールブラックだといろんな服装に合わせやすいし、シックで大人っぽい雰囲気がある。今までもスーツに持てるくらい幅広く使えたけど、デルタはホント、格好どうこう何も考えずに持てそう(笑)。例えばトートなんて、オンオフ使えるぶり、最強じゃないですか?
【ブリーフィングの玄人が語る】
オールブラックだから
オンでもオフでもいい理由

ビームス Fのニットタイ9000円、ポルペッタの靴3万6000円。以上(ビームス 六本木ヒルズ)

) ア ボンタージのパンツ2万2000円(ブリックレイヤー)リプロダクション オブ ファウンドの靴2万1800円(アイ ファウンド)
品格さえ感じられるシックなルックス
今まで以上にビジネスに馴染みますね
でも素材はお馴染み、非常に頑強な
1050デニールのバリスティックナイロン
ミツキ:素材は名作ブリーフ、B4ライナーなどと同じバリスティックナイロンですか?
小雀:そうだね、1050デニールのバリスティックナイロンだよ。
ミツキ:ブリーフィングってすごくタフなバリスティックナイロンのハリが、ビジネスにも合わせやすい一因だったと思うのですが、オールブラックになるとさらに品格さえ感じられる。タグのロゴもブラックにしているから、スーツへの馴染み具合がハンパなくなってますよね。こんなにクリーンに持てるミルスペック鞄、世界中を探してもブリーフィングだけでしょう。
小雀:そうかもしれない(笑)。
ミツキ:バックパックもすごく大人っぽくて、ビジネスでも全く違和感なく使えそうですね。先ほど玄人ウケ抜群と言いましたけど、オールブラックでスタイル問わずに合わせやすいデルタは、じつは万人が使いやすい鞄でもある。ここも読者に伝えたいところですね。
小雀:さまざまなシーン、ライフスタイルでの使い勝手のよさを追求しているので、そう思ってくれるのはありがたいですね。
ミツキ:ただソリッドにミリタリー感が研ぎ澄まされている印象で、カジュアルでもしっかりコクのある存在感があります。ブリーフィングらしい硬派な欲求も満たしてくれて、ホント万能です! あとどこか、新鮮なミリタリーっぽさも感じるんですよね・・・・・・。
【ブリーフィングの玄人が語る】
USAメイドらしい
合理的なディテール



洗練されたデザインだけど、しっかり
ブリーフィングらしさがあるのもお見事!
じつはブリーフィングの象徴である
レッドラインも備えてるんだよね!
小雀:おそらく、デルタでは斜めのパーツ使いを多用しているからかも。例えばバックパックのメイン室のファスナー、トートの外装のファスナーポケット、外装の生地の切り替えや、新たに導入した三角型のラバーハイパロンの補強マチだね。ファスナーは荷物の出し入れのしやすさ、ラバーハイパロンは耐摩耗、耐水耐圧性に優れるなど、どれも機能的な改良なんだけど、これがミリタリーらしい機能美にもつながっているのかもね。
ミツキ:なるほど! このバックパックの斜めのカッティングのメインファスナー、開けると中が見やすいですね。
小雀:そうそう。かさばるアイテムの出し入れもしやすいんだよ。
ミツキ:あーっ! 中にアイコンのレッドラインが仕込まれてるじゃないですか!?
小雀:気付いた?(笑) じつは各モデル、内装のポケットに馴染みの赤耳付きのウェビングテープを使っていて、ブリーフィングを象徴するデザインもしっかり備えてるんだよ。
ミツキ:米国製を示す星条旗と赤のブリーフィングレーベルも付いてるし、これは長年のファン泣かせのディテール! シックなオールブラックもいいんだけど、やっぱりそれを無骨なアメリカ製でやるところ、ブリーフィングらしさがちゃんと同居しているところも、デルタの魅力ですね。
小雀:そうなんです。今回のシリーズから、星条旗と赤のブリーフィングタグは新デザインとなっているんだよね。モノ好きをくすぐるMADE IN USAの息吹も、ぜひ実際に手にして感じてみてほしい。
ミツキ:それに各モデル、形もベーシックだし、買い足すにも安心感がありますよ。改めてブリーフィングのデザイン力、驚かされましたね!


ブリーフィングといえば、ミルスペックに準拠したMADE IN USAの生産背景が代名詞。1998年のスタートから、本物のミリタリー製品を手掛ける米国の工場にて生産を行っており、デルタシリーズもそうした骨太なMADE IN USAコレクションとなる。ちなみに2001年にアメリカ同時多発テロが発生すると、米軍から工場へ発注が殺到し、ブリーフィングの生産がほぼ不可能になった。こうしたエピソードも、ブリーフィングがリアルなアメリカのミルスペック鞄であること物語っている。






いずれもブリーフィングのなかでももっともタフな素材、1050デニールのバリスティックナイロンを使用。ファスナーのエンド部分などにブリーフィングで初採用となる、耐摩耗性、耐水耐圧性を備えたラバーハイパロンを使用。耐久性も進化を遂げている。1/「デルタ スラッシャー M」。13インチのPCを収納可能なショルダーバッグ。ハンドルにラバーハイパロンを使用。W35×H26×D11㎝。3万9000円。2/「デルタ スラッシャー S」。スラッシャーMよりも一回り小さく、オフの外出にも最適なショルダー。W33×H22×D8㎝。2万9000円。3/「デルタ ポリゴン M」。1泊程度の旅行や出張、ジムバッグとしても便利なボストンバッグ。W38.5×H24.5×D21.5㎝。5万円。4/「デルタ マスタートート M」。ベーシックなスタイルのトート。開口部が広くて荷物を出し入れしやすく、ボタンで閉じることも可能。W40×H27×D9.5㎝。5万円。5/「デルタ アルファ パック L」。日常から小旅行にも対応するサイズ感が巧み。ハーネスの形を改良し、よりフィット感がよく、荷物が多い日でも肩への負担を和らげてくれる。W40×H47×D18㎝。5万2000円。6/「デルタ アルファ パック M」。デイリーユースに最適なサイズのバックパック。スタンダードなティアドロップ型も使いやすい。W36.5×H44×D15㎝。4万6000円。
Begin編集長 光木拓也
Begin10代目編集長。2000年に編集の道を歩み始めると、デビューして間もないブリーフィングと出会う。当時からリアルなミリタリーの生産背景に惚れ込み、長年ビギンにおいてもブリーフィングをプッシュし続けている。
ブリーフィング デザイナー 小雀新秀さん
大手バッグメーカーの企画デザイナーを務めたのち、1997年にブリーフィングを立ち上げるためセルツ(現・ユニオンゲートグループ)に入社。以来ブリーフィングのデザイン、ディレクションまで手掛け、一躍人気ブランドへと躍進。まさにブリーフィングの最重要人物だ。
問い合わせ先/
ブリーフィング 表参道ヒルズ店
☎03-6459-2448
https://www.briefing-usa.com/news/made-in-usa-delta-debut-2
※表示価格は税抜き
写真/上野 敦 スタイリング/武内雅英 文/桐田政隆 ヘアメイク/北村達彦