[1位]今月のいいモノランキング
本当の上質(リッチ)とはなにか? その答えを紡ぎます
ウールリッチのオーセンティック フランネル シャツ
“ジャパneeds”。日本人の欲しい!に応えるプロダクトで、ビギンが提唱する概念です。で、1850年に誕生したバッファローチェックシャツを、初の日本製で復活させた本作はまさにそう。
一番のキモは元来のウール地からコットン地に変更したことです。おかげで、残暑や春先は一枚で、真冬にはゴワつかないインナーと、COOLな3シーズン対応型に進化したというワケ♪
生地を製作したのは、綿花の産地としても有名な毛織物の聖地・尾州。毛織物業に端を発するウールリッチらしい選択にグッときます。
本来はスーツ地を織るために使う“ションヘル織機”で織り上げた、ふっくら♡とした生地は極上♪ 通常の約5倍の時間がかかるだけでなく、OVER70歳のVIVA熟練職人のゴッドハンドも必要不可欠なんです。同じく手間をかけたフワトロの裏起毛も備えた両A面仕様に。
一方、意匠に関しては「ブルーブック」というウールリッチの広辞苑的な自社資料を基に忠実復刻。特にバッファローチェックは、現行の2インチの正方形に対して、往年の“リッチズ オリジナル バッファロー プレイド”という、微差好きが重宝する長方形を採用し、見た目も超COOLでしょ?
決して華美じゃない。でも、真っ赤な血がたぎる情熱と人の手仕事が宿ったモノこそ、本当の
ウールリッチのDNAが宿る
バッファローチェックのネルシャツが
オールJAPANメイドで復活!!
本来はウール地だが、今作は織物の産地、尾州で織り上げたコットンネルを採用。ねじれを軽減し、毛羽立ちも抑えられる三子撚りの6番手の糸から開発している。
過去のアーカイブを基に名ディテールがテンコ盛り(嬉)





主に補強を目的としたワークが薫る仕様が随所に。’50年代頃に採用されていた、刻印入りの2穴のボタンもオリジナルで再現している。
過去のアーカイブ
程よくゆとりのあるリラックスシルエット
“COOL RICH”
アメリカ最古のアウトドアブランド、ウールリッチ。そのレガシーを継承すべく、今秋から始動する“オーセンティック・コレクション”から。尾州で織り上げた生地を、岡山の有名なワークウェアメーカー「FOBファクトリー」で仕立てた純国産シャツだ。9月上旬発売予定。2万3000円。
(問)ウールリッチ 青山店
☎ 03-6712-5026
https://www.woolrich.jp/
※表示価格は税抜き
[ビギン2020年10月号の記事を再構成]写真/工藤 恒(アルフォース) 文/編集部 スタイリング/佐々木 誠