特集・連載
腕時計&クルマの’70~’90sの動向を知れば、迎える時代のヒントが見えてくる!?
『これから』の新定番 世界的災厄でさまざまな価値観も一変した今日この頃。マスクがさながら下着のように、着けていないともはや恥ずかしいというレベルに……。ひと昔前とは常識がちょっと変化してきていますよね。それでは常識が変わった今、「買うべきモノ&欲しいモノって一体ナンダ?」。そんな疑問に、ブツ欲とはノーディスタンスを貫くワレワレBegin編集部が手に入れるべきアイテムを、今こそ真面目に追求ッッ! まだまだ社会的自粛ムードは続きますが、買いモノ自粛はここらで止めてもいいころな♪ こちらを読んで新世界の常識人となりましょう! この記事は特集・連載「『これから』の新定番」#11です。
まずは’70~’90sの時計とクルマの歴史を知ろう
劇的な変化が起こり始めている今、これからの新定番を探るうえで、その歩みを改めて振り返ることは非常に重要です。なかでも腕時計&クルマにとって激動であった’70~’90sの動向を知ることで、迎える時代のヒントが見えてくるとビギンは考察します。
ことに腕時計の歴史は技術の進歩とともにあり、クォーツショックによって伝統的な機械式時計の牙城が崩され、世界初のLEDデジタルウォッチであるハミルトンのパルサーに代表されるデザインコンシャスなモデルが次々と登場。機構うんぬんではなく見た目に重きが置かれた分岐点として、時計業界におけるパラダイムシフトだったといえます。
一方のクルマは、若者のカルチャーを中心とする時代背景と密接にリンクしながら、さまざまなブームが起こり、その時代時代のニューノーマルが生まれてきました。
時計の’70~’90sの動向
1969年:クォーツショク
1969年12月25日に世界初のクオーツ腕時計「セイコークオーツアストロン35SQ」を発売。
1971年:パルサー登場
ハミルトンが世界初のLED式デジタル時計「パルサー」を発表。当時は2100 米ドルという超高額だった。
1972年:日本が世界一の時計生産国に
クォーツ腕時計の量産が始まり、1980年にはスイスを抜いて日本が時計生産数でNo.1 に。
1982年:クォーツ ロレックス エベレスト登頂広告
ロレックスもクォーツ市場に参入。’78年の人類初のエベレスト無酸素登頂成功時にも着用。
1983年:スウォッチ登場 スイス時計の逆襲
クォーツに押されて大打撃を受けたスイスの時計産業をスウォッチが救い、再躍進を開始。
クルマの’70~’90sの動向
1966年:フォードvsフェラーリ
昨年公開の映画『フォードvsフェラーリ』でも描かれた、レース史に残る伝説の一戦。
1971年:グラチャンブーム
グラチャン=富士グランド・チャンピオン・レースにて、市販車のカスタム化が人気に。
1976年:スーパーカーブーム
漫画『サーキットの狼』の人気に伴い、超高性能なスーパーカーが子供の憧れになった。
1980年:デートカーブーム
若者のデート需要にスポーティ2ドアクーペが大ヒット。別名スペシャリティカーとも。
date car
ホンダ・プレリュード
デートカーという言葉が生まれるキッカケとなり、一世を風靡。手頃な価格も魅力だった。
トヨタ・ソアラ
男子の間で“女子大生ホイホイ”とも呼ばれ、乗っているとモテモテに。デートカーの頂点。
日産・シルビア
前出プレリュードのライバルに位置付けられ、その牙城を崩した。その後、走り屋御用達に。
[1986年]バブル景気に沸きBMWが“六本木のカローラ”に
大衆車のごとくあふれかえっていたことから、BMW・3シリーズは“六本木のカローラ”、メルセデス・ベンツ・190Eは“赤坂のサニー”と揶揄された。
1988年:クロカンブーム
映画『私をスキーに連れてって』などアウトドア志向が高まり、4WD車がデートカーに。
1989年:280馬力規制導入
過熱するメーカー各社の馬力争いに歯止めをかけるべく、最高280馬力の自主規制を導入。
1994年:ラシーン登場
今では主流ジャンルとなったクロスオーバーSUV=街乗りSUVの先駆的な存在だった。
当時のカタログからも読み取れる趣味性の高さ




※表示価格は税抜き
[ビギン2020年9月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。